室内でフィカス・アルテシマを育てていますが、葉っぱの色が少し茶色くなってきました。肥料やお水を与えてもなかなか元に戻りません…フィカス・アルテシマの枯れない育て方について教えて。 |
今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
この記事では『フィカス・アルテシマの育て方』ということで、フィカス・アルテシマを室内で育てる上で必要な管理方法、また室内で管理する際の注意点などフィカス・アルテシマにまつわるエピソードなどを解説していきます。
記事の内容を理解・実践してもらうと、フィカス・アルテシマに必要な育て方や管理方法が分かるようになり、お気に入りのフィカス・アルテシマが枯れることなく、あなたのお家を明るく彩るのにきっと役立ちます。
私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
最初にいっておくと、フィカス・アルテシマを育てる上で注意すべき点は日当たりと水やりです。フィカス・アルテシマは鮮やかな斑が特徴ですが、暗い場所に置いておくと斑がグリーンに変わっていき目立たなくなります。斑を鮮やかにするにはできるだけ明るい場所で管理してあげることが重要です。
またフィカス・アルテシマはむしろ可愛がりすぎて、毎日水を与え過ぎて枯らしてしまうパターンがほとんどです。かく言う私も水やりで失敗した経験があります。
ただ、この日当たりと水やりさえ注意していただければ、通年フィカス・アルテシマを楽しんでいただけます。
『フィカス・アルテシマを今よりも大きくしたい方』や『フィカス・アルテシマの元気な育て方がわからない』とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。
Contents
フィカス・アルテシマの特徴
光沢がある美しい斑入りの葉を持つフィカス・アルテシマは、カフェなどのインテリアとして利用されることも多く、とても人気の高い観葉植物のひとつです。
その魅力は樹形にもあり、幹の緩やかなカーブと鮮やかな葉色はインテリアのポイントになります。 アルテシマとはラテン語で『最も背が高い』という意味で、樹高は大きいもので20mになる事もあるそうです。
フィカス・アルテシマの育て方についてお伝えする前に、フィカス・アルテシマの基礎知識や魅力についてご紹介します。
黄色の斑に縁取られた葉
ライトグリーンの葉に鮮やかな黄色の斑が入ったフィカス・アルテシマは、お部屋の中を一気に明るくしてくれるとても人気のある観葉植物です。
現在流通しているフィカス・アルテシマは葉に黄色の鮮やかな斑が入っているのが特徴ですが、実は本来のアルテシマには斑が入っておらず、光沢のあるグリーンの葉っぱです。斑入りの方はアルテシマ・バリエガタ(バリエガタは斑入りの意味)が本来の名前なのですが、斑入りの方が圧倒的に流通しており、こちらが定着しています。
代わりにグリーンのフィカス・アルテシマは「アルテシマの青」や「アルテシマのグリーン」と呼ばれることが多くなっています。生命力があり、縁起がいい植物とされているので、ギフトとしても人気があります。
フィカス・アルテシマは鮮やかな斑が特徴ですが、暗い場所に置いておくと斑がグリーンに変わっていき目立たなくなります。斑を鮮やかにするにはできるだけ明るい場所で管理してあげてください。
フィカス・アルテシマと花言葉
フィカス・アルテシマの花言葉は「永遠の幸せ」、「すこやか」です。ゴムの木の強い生命力からこの花言葉が付けられたそうです。
フィカス・アルテシマは見た目も鮮やかで丈夫で育てやすく、室内で育てるのに向いています。インテリア性も高く花言葉も素敵ですので、開店祝いや新築祝いなど、どんなお祝い事にも合う贈り物になります。
フィカス・アルテシマと風水
フィカス・アルテシマは丸い包み込むような形の葉を持つので、風水的には「金運」に効果があるとされています。
玄関や、部屋の入口から見て対角線上の角に置くとより一層の効果を期待できます。日当たりの良さや風通しの良さなどと合わせて、ぴったりの置き場所を探してみてください。
フィカス・アルテシマの育て方
フィカス・アルテシマは、初めて植物をお部屋に迎える方にも育てやすい植物ですが、育て方にはポイントがあります。
ここでは、フィカス・アルテシマの育て方について解説します。育て方のポイントを押さえて、適切に育てることができれば、美しい姿で元気に育ち続けるでしょう。
フィカス・アルテシマの置き場所
フィカス・アルテシマは耐陰性が弱いため、特に日当たりの良い場所に置くことが大切になります。日当たりが足りないと、枯れやすくなるだけでなく、葉の特徴でもある黄色の斑も薄くなってしまいます。鮮やかな斑を出したければできるだけ明るい場所に置いてください。
【屋外で管理する場合】
あたたかい季節には、日当たりの良い屋外で育てるのがオススメです。フィカス・アルテシマを屋外に置く場合には、風通しが良い場所を選んでください。
葉焼けが気になる場合には、午前中のみ光が当たる場所や、遮光性の高い場所に置いてあげるのがおすすめです。ただし、気温の低くなる冬の間には、屋外で育てるのは避けてください。
【屋内で管理する場合】
フィカス・アルテシマを屋内で育てる場合、明るい窓際に置きましょう。ただし、強い直射日光が差し込む場合には、葉の日焼けを防ぐため、レースカーテンなどでやわらかい光に調整してあげてください。
室内の日当たりが悪く、日陰になるのであれば、植物専用のLEDライトを使用するようにしましょう。
フィカス・アルテシマは寒さに弱いため、気温が10°Cを下回ると健康に育てることが難しくなります。寒さが厳しい冬の間は特に、屋内で育てるのがおすすめです。
フィカス・ベンガレンシスの水やり
観葉植物の水やりのコツは、季節に合わせてメリハリをつけることです。また鉢皿に水が溜まっていると根腐れや病害虫が発生する原因となるので、水やりの後は必ず捨ててください。
【春から夏の水やり】
温暖な春から夏にかけては、土が乾きやすいだけではなく、フィカス・アルテシマもよく生長する時期でもあります。
土の表面が乾燥してきたタイミングで、鉢底から水が流れ出るくらい、十分に水やりをしてください。受け皿に溜まった水は根腐れや害虫の原因になるため、こまめに捨ててあげましょう。
【秋から冬の水やり】
土の表面が乾燥してから2〜3日後を目安に、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水をあげてください。冬の間に水をあげすぎないようにすると、寒さに強い株に育てることができます。
また、秋から冬にかけて空気が乾燥するので、水やりのタイミングで葉水を行うのがおすすめです。葉水を行うと、イキイキとした元気な葉を維持できるだけでなく、害虫の予防にもつながります。水やりも葉水も、なるべく気温が高い日中に行うようにしましょう。
関連記事→【重要】観葉植物の水やりの基本【室内で育てる場合の水やりの頻度やコツをマスターしよう!!】
フィカス・アルテシマの肥料
フィカス・アルテシマを育てる上で肥料は必須ではありませんが、肥料を上げることで葉の色味を鮮やかにしたり、生長を促進することができます。
植え替えの際に、緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくと、肥料をあげる手間を省くことができるのでオススメです。特に根の付近の土に混ぜ込んであげると良いでしょう。
土に肥料を混ぜ込んでいない場合や、時間が経って緩効性肥料の効果が薄れてきたと感じたときには、液肥や置き肥を使うことができます。
春から夏の生育期には、2か月に1度置き肥を置くか、2週間に1度のペースを目安に希釈した液肥をあげてください。
秋から冬にかけては、肥料をあげると根が傷む原因になります。土の上に置いている置き肥は取り除いて、液肥やりもやめましょう。
関連記事→【検証】観葉植物の肥料の使い方【種類や使い方など状況ごとのおすすめな肥料をご紹介します】
フィカス・アルテシマの剪定
フィカス・アルテシマの剪定は4月〜10月の比較的暖かいときに行うのがオススメです。
ただし、室内に置いてある植物はどうしてエネルギーが落ち気味になります。エネルギーが落ちると剪定しても枝が枯れたり芽が出なかったりします。事前に外に出してエネルギーを戻してあげると新芽が吹きやすくなります。同様に剪定する2週間前くらいに肥料を与えると、より勢いが増して剪定が失敗しやすくなります。
また枝を切る位置も重要です。切った位置に葉っぱが1枚以上残るようにしましょう。これは、葉っぱを残すことで、その枝まで水を吸い上げれるようにする為です。この葉っぱがないとその枝は枯れる確率が高くなります。
気温や湿度などの環境がよく、植物自体に勢いがあれば葉っぱがなくても大丈夫な場合はありますが、家庭で管理している場合は葉っぱを残して切ることが重要です。
フィカス・アルテシマの枝を剪定する際には、残したい葉の付け根から1cmほど上を剪定してください。剪定後には、剪定した部分の脇から新芽が出てきます。枝を剪定することで、樹木全体のサイズ感や樹形を整えることができます。
またフィカス・アルテシマの特性で、切り口から白く粘度のある樹液が出てきます。衣類や絨毯、床に付着すると取れないので新聞紙などを敷いて、エプロンを着用して行いましょう。また樹液で皮膚がかぶれる危険性があるので手袋を着用して樹液に触れないよう気を付けてください。
関連記事→【必見】フィカス・アルテシマの剪定方法【剪定時期や剪定位置、剪定がなぜ必要なのかを徹底解説!!】
フィカス・アルテシマの植え替え
フィカス・アルテシマは一般的に、2〜3年に1回程度を目安に植え替えが必要になります。以下は植え替えが必要なサインです。
- 葉先が茶色に枯れてきた
- 鉢底から根が出ている
- 水はけが悪くなってきた
- 葉がよく落ちる
植え替えに適した時期は5〜9月頃で、できれば5〜6月に行えると最適です。
寒い季節に植え替えをするとフィカス・ベンガレンシスに負担がかかってしまうため、秋や冬の植え替えは避けてください。
また、水やり後は根や茎がやわらかくなり、ダメージを受けやすい状態になるため、植え替え前の1週間程度は水やりを控えてあげましょう。
フィカス・ベンガレンシスのよくあるトラブルと対処法
初心者でも育てやすいフィカス・ベンガレンシスですが、もちろんトラブルも存在します。
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れとは、植物の根が腐った状態のことです。根腐れは根の先端部分から徐々に腐っていき、放置すると、幹が株元から腐って枯れていきます。
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
根腐れの対処法は、鉢を入れ替えて土の環境を変えること。
傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。
根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。
根詰まりは、以下の症状が見られます。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとフィカス・ベンガレンシスに悪影響です。
根詰まりの対処法は植え替えをすること。
フィカス・ベンガレンシスを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けとは、日光の当たりすぎによって葉の色が変色してしまう症状です。
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
葉焼けの対処法は、直射日光を避けて遮光すること。
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
ハダニが発生すると以下の症状が起きます。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
ハダニの対処法はハダニに効果のある液体を噴霧すること。
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
まとめ:正しい管理でフィカス・アルテシマを育てよう
というわけで、【必読】フィカス・アルテシマの育て方【光沢がある美しい斑入りの葉がインテリアに大人気!!】を書いてきました。
この記事で解説した『フィカス・アルテシマの育て方』を実践してもらうと、フィカス・アルテシマを通年通して、室内で楽しむことができるようになりますよ。
もう1度確認しましょう。
【フィカス・アルテシマの特徴】
1、暗い場所に置くと斑がグリーンに変わっていき目立たなくなる
2、「永遠の幸せ」、「すこやか」という花言葉があり、祝い事の贈り物に最適
3、玄関や部屋の入口から見て対角線上の角に置くと「金運」に効果がある
【フィカス・アルテシマの育て方】
1、耐陰性が弱いため、特に日当たりの良い場所に置くこと
2、冬は土の表面が乾燥してから2〜3日後に、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与える
3、秋から冬にかけて空気が乾燥するので、水やりのタイミングで葉水を行う
4、春から夏の生長期に緩効性肥料を2ヵ月に1回、液体肥料を2週間に1回与える
5、剪定時期は4月〜10月の比較的暖かいときに行う
6、剪定する際には、残したい葉の付け根から1cmほど上を剪定する
【フィカス・アルテシマのよくあるトラブルと対処法】
1、水のやり過ぎによる根腐れに注意する
2、根腐れの対処法は、鉢を入れ替えて土の環境を変えること
3、成長期による根詰まりに注意する
4、根詰まりの対処法は1つ上の大きい鉢に植え替えること
5、日光の当たりすぎによる葉焼けに注意する
6、葉焼けの対処法は、直射日光を避けて遮光すること
7、生育期のハダニの発生に注意する
8、ハダニの対処法は、ハダニに効果のある液体を噴霧すること
以上がフィカス・アルテシマの育て方に関するポイントになります。
フィカス・アルテシマを育てる上で注意すべき点は日当たりと水やりです。フィカス・アルテシマは鮮やかな斑が特徴ですが、暗い場所に置いておくと斑がグリーンに変わっていき目立たなくなります。斑を鮮やかにするにはできるだけ明るい場所で管理してあげることが重要です。
またフィカス・アルテシマはむしろ可愛がりすぎて、毎日水を与え過ぎて枯らしてしまうパターンがほとんどです。季節に合わせて水やりの頻度を変えて根腐れを防ぎましょう。
ひとたびフィカス・アルテシマの育て方を覚えてしまえば、翌年もフィカス・アルテシマが立派に成長していく姿を見ることができますし、他の観葉植物にも活かすことができます。
フィカス・アルテシマを育てることはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。