【解決】レモンの木の剪定方法【失敗しない!!レモンの木を低く育てるための剪定をご紹介します】

2023年6月6日
レモンの木の枝がどんどん伸びてきて、全体のバランスが崩れてきました…綺麗に形を整えたいのでレモンの木の正しい剪定方法について教えて。

今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
 

この記事では『レモンの木の剪定方法』ということで、レモンの木に必要な剪定方法や剪定時期、また剪定をしないとどうなってしまうのか?などレモンの木の剪定にまつわるエピソードなどを解説していきます。

記事の内容を理解・実践してもらうと、レモンの木の剪定に必要な知識や剪定方法が分かるようになり、レモンの木の樹形をあなた好みの樹形に仕立てることが出来ます。
 

私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
 

最初にいっておくと、レモンの木の剪定を覚える上で一番大切なポイントは剪定時期です。

暖かくなるとレモンの木が生長していくため、厳冬期を過ぎて暖かくなり始める春先に剪定をすることで、レモンの木への影響を少なくできます。暖かくなってくるとレモンの木が生育を始めるため、剪定による木への影響が大きくなり、木を傷めてしまうからです。

レモンの木の綺麗な樹形を整えるためにも定期的な剪定を行い、成長をしっかり管理しましょう。

『レモンの木の樹形を綺麗にしたい方』や『レモンの木の剪定方法がわからない』とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。

Contents


なぜ剪定が必要なのか?

そもそもレモンの木ってなぜ剪定が必要なのでしょうか?

基本的にレモンの木は生長する上で剪定が必要不可欠です。剪定を行わないとレモンの実にも悪い影響を及ぼしかねません。

まずはレモンの木の剪定方法を見ていく前に、剪定が必要な理由についてしっかり把握してみましょう。

管理しやすくするため

レモンの木は放置していると、3メートル以上の高さまで生長しますが、木が高くなりすぎると農薬散布や剪定、収穫などの作業がしづらくなります。

そのため、剪定をしてレモンの木を作業がしやすい高さや広がりに抑え、管理をしやすくします。

実のつきを良くするため

レモンの木を剪定しないままでいると、木が生い茂り、枝や葉の生長に栄養が偏ってしまうこともあります。その結果、レモンの実のつきが悪くなり、収穫量の減少にもつながります。

またレモンの木は、前年に実をつけた枝には翌年実をつけにくいため、収穫が終わったら剪定を行う必要があります。剪定して新しい枝葉が伸びると、翌シーズンに多くの実をつけやすくなります。

風通しを良くするため

レモンの木を剪定をせずに枝葉が混み合っている状況だと、風通しが悪くなり病気の原因になります。また、薬剤の散布においても、枝葉が邪魔をして、薬剤がかからない部分がでてきます。

さらに、枝葉が日光を遮って、下の枝葉まで日が届かず健全な木が育たなくなるとともに実のつきも悪くなる可能性もあります。

レモンの木の剪定時期

レモンの木の剪定時期は3月頃が目安です。

暖かくなるとレモンの木が生長していくため、厳冬期を過ぎて暖かくなり始める春先に剪定をすることで、レモンの木への影響を少なくできます。暖かくなってくるとレモンの木が生育を始めるため、剪定による木への影響が大きくなり、木を傷めてしまいます。

剪定をするのは3月頃が最適ですが、レモンの木が傷まないようにできるだけ4月の早いうちに終わらせるようにしましょう。

レモンの木を剪定する時期で避けるべきなのは、真夏と真冬です。

真夏や真冬の時期は、高温や低温の影響でレモンの木が弱っている可能性があります。そのため、レモンの木が弱っている時期に剪定をしてしまうと、レモンの木をさらに傷めてしまう恐れがあり、栽培に悪影響がでてきます。

木が弱ってしまったため病気を誘発したり、枯れてしまったりする可能性もあるため、真夏や真冬には剪定を行わないようにしましょう。

レモンの木の剪定方法

レモンの木の剪定は大きく分けて2つの段階に分かれます。

  • 植え付けから3年目まで=樹形をつくるための剪定
  • 3年目以降=実をしっかりならせるための剪定

ここではレモンの木の年数にあわせた剪定方法をご紹介します。レモンの木を剪定するときは、年数にあわせた方法で進めましょう。

0〜1年目の剪定

地植え、または鉢植えのレモンの木で、0~1年目の場合、剪定はほとんど必要ありません。

2〜3年目の剪定

2〜3年目の剪定方法は、レモンの木の生長具合や仕立て方によって変わってきます。

・樹勢が強い場合

樹勢が強いレモンの木は、開心自然形と呼ばれる仕立て方を取り入れましょう。

開心自然形とは、地上から垂直に伸びる枝を将来の主枝として残して3本伸ばす方法のことです。

開心自然形で切る枝の位置は、主枝とした3本の枝の先端から3分の1にあたる部分です。主枝以外の短い枝は、根元から切り落として癒合剤を塗りましょう。なお、開心自然形で切るべき枝は以下のとおりです。

  • 細い枝
  • 短い枝
  • 元気のない枝
  • 混み合った枝
  • 樹形を乱す枝

・樹勢が弱い場合

樹勢の弱いレモンの木であれば半円形に仕立てましょう。

半円形にするときは、幹を中心にみたときに2本の枝をメインにします。先端から3分の1あたりで切ったら、前年夏に伸びた枝の先端も切り、紐や支柱などを使って水平に開き固定しましょう。 半円形で切る枝は以下のとおりです。

  • 混み合った枝
  • 不要な枝
3年目以降の剪定

3年目以降のレモンの木は理想の樹形になるよう整えるだけで問題ありません。 このときに切る枝は以下のとおりです。

  • 株の根元から生えた枝
  • 昨年実をつけた枝
  • 実をつけなさそうな枝
  • 混み合った枝

なお、3年目以降のレモンの木を切るときは、あわせて摘果も済ませるようにしましょう。

レモンの木における摘果とは、春以外に咲いた花や実を摘む作業のことです。摘果をせずにいると、栄養が分散され、実の成長に影響を及ぼします。

しっかりと摘果を行い、育てたい実に集中的に栄養が届くようにしましょう。

レモンの木を上手に剪定するコツ

基本的な剪定の仕方は説明したとおりですが、コツをつかむとうまく剪定できるようになります。ここからは、上手に剪定するコツをいくつかご紹介しましょう。

低く育つように剪定する

レモンの木は、木が高くなると収穫や剪定が難しくなるため、低く育てるのがおすすめです。低く育てると収穫がしやすいうえ、樹勢が抑えられて栄養が行き渡るため実つきが良くなります。

とはいえ、レモンの木の枝はどんどん上に伸びていくため、枝を下や横に伸ばすにはある程度調整が必要です。イメージどおりの形に剪定したら、紐や支柱で固定したり枝にワイヤーを巻きつけたりして、理想の形になるよう調整しましょう。

実をつけた枝に印をつける

先にご紹介したとおり、レモンの木は、前年に実をつけた枝には翌年実をつけないという性質があります。実がならない可能性が高い枝に栄養を奪われないためにも、実がついた枝は剪定のときに切り落としましょう。余分な枝を剪定することで、翌年により多くのレモンを収穫できます。

収穫後ではどの枝を剪定すれば良いのかわからなくなってしまうので、実がついた時点で枝に紐を結ぶなどして目印をつけるのがおすすめです。

切り口に癒合促進剤を塗る

剪定で切り落とした枝の切り口には、癒合促進剤を塗っておきましょう。癒合促進剤とは、木の切り口を保護して病原菌の侵入を防ぐ目的のものです。また、剪定した切り口から水や養分が出てしまうのを防ぐ効果もあります。

剪定をしたあと、切り口から樹液や水分が出ている場合はきれいに拭き取り、癒合促進剤をムラにならないようしっかりと塗るのがポイントです。筆や刷毛などを使うと作業がしやすいのでおすすめです。

レモンの木全体に日が当たるようにする

レモンの葉は、実ひとつに対して20〜40枚程度必要とされています。そのため、切り過ぎには注意が必要です。

しかし、密集して生えていたり下を向いていたりする場合は、内側の日当たりが悪くなるため切り落とします。レモンの木全体に日が当たり、風通しが良い状態になるように剪定をしましょう。

よくあるトラブルと対処法

レモンの木を剪定した後に発生しがちなトラブルとその対処法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

レモンの実がならない

レモンの木の実が上手に育たないのは、剪定のほかにいくつかの理由が考えられます。

剪定が理由の場合は、こまめに行ったことで花芽も落ちている可能性が考えられます。0~1年のレモンの木の剪定は控えめにすませ、枝葉を十分に育てることに注力しましょう。

ほかの原因として考えられるのは、摘果と肥料です。レモンの木は四季咲きであることから、何度も多くの花を咲かせます。花をつけるために栄養を多く消費したレモンの木は、実がなりにくい傾向にあります。花期が終わったら、ちいさなレモンの実をチェックし、なかなか大きくならないものを摘果して栄養の分散を食い止めましょう。

また、多くの栄養を消費する特徴から、肥料を与えることも必要不可欠です。具体的には、3月、6月、8月、11月の4回に分けて、窒素やリン酸、カリの入ったものを与えましょう。

トゲは剪定してもいい?

レモンの木には、品種によりますが鋭いトゲがあります。トゲをそのままにしていると、収穫や水やりのときにケガをすることがあり、とても危険です。

また、強風で木が揺れた時に、レモンの葉や実に傷がつくことも想定されるでしょう。レモンの木にあるトゲは、取り除いても生育に影響はありません。特に子どもがいる家庭では、ケガを防ぐためにもトゲを切り落としておくことをおすすめします。

トゲを切り落とすときは、革手袋や厚手の軍手を着けてケガをしないよう注意して作業しましょう。まだ若い枝についているトゲは手でも取れますが、固いトゲはハサミを使って根元から切り落としましょう。

レモンの木を低く育てるには?

レモンの木を低く育てたいときは、樹勢の強い枝を根元から切りましょう。

また、風通しをよくするためにも、混み合った枝やちいさな枝も根元から切り落としておくと病害虫を予防できます。 レモンの木を低く育てると、収穫しやすいほか、管理がしやすいといったメリットがあります。

鉢植えの場合も、放置すればある程度の高さにまで成長するので、収穫や管理などを考慮し、できるだけ小さい樹形になるよう剪定しましょう。

まとめ:正しい剪定でレモンの木の生長を守ろう!!

というわけで、【解決】レモンの木の剪定方法【失敗しない!!レモンの木を低く育てるための剪定をご紹介します】を書いてきました。

この記事で解説した『レモンの木の剪定方法』を実践してもらうと、レモンの木の樹形をあなた好みの樹形に仕立てることが出来ます。

もう1度確認しましょう。

【なぜ剪定が必要なのか?】
1、管理しやすくするため
2、実のつきを良くするため
3、風通しを良くするため

【レモンの木の剪定時期】
1、剪定時期は3月、春先までの剪定であれば傷みも少なく済む
2、真夏と真冬は剪定を控える

【レモンの木の剪定方法】
1、植え付けから3年目まで=樹形をつくるための剪定
2、3年目以降=実をしっかりならせるための剪定
3、0~1年目の場合、剪定はほとんど必要なし
4、樹勢が強い場合は開心自然形で仕立てる
5、樹勢の弱い場合は半円形に仕立てる
6、3年目以降のレモンの木を切るときは、あわせて摘果も済ませる

【レモンの木を上手に剪定するコツ】
1、低く育つように剪定を行う
2、実をつけた枝に印をつける
3、切り口に癒合促進剤を塗る
4、レモンの木全体に日が当たるようにする

【よくあるトラブルと対処法】
1、
花をつけるために栄養を多く消費したレモンの木は、実がなりにくい傾向にある
2、花期が終わったら、大きくならないレモンの実を摘果して栄養の分散を食い止める
3、3月、6月、8月、11月の4回に分けて、窒素やリン酸、カリの入った肥料を与える
4、レモンの葉や実に傷がつくことがあるのでトゲは切り落とす
5、レモンの木を低く育てたいときは、樹勢の強い枝を根元から切り落とす

以上がレモンの木の剪定に関するポイントになります。

基本的に注意することはレモンの木の剪定時期です。レモンの木の剪定時期は3月頃が目安です。

暖かくなるとレモンの木が生長していくため、厳冬期を過ぎて暖かくなり始める春先に剪定をすることで、レモンの木への影響を少なくできます。暖かくなってくるとレモンの木が生育を始めるため、剪定による木への影響が大きくなり、木を傷めてしまいます。

レモンの木が傷まないようにできるだけ4月の早いうちに終わらせるようにしましょう。

ひとたびレモンの木の剪定を覚えてしまえば、翌年もレモンの木が立派に生長していく姿を見ることができますし、他の植物にも活かすことができます。

レモンの木を剪定することはをガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。