お庭でストックを育てているんだけど、ヒョロヒョロと細長くてお花があまり咲きません…ストックのお花を咲かせる方法と元気に育てる管理の仕方について教えて。 |
今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
この記事では『ストックの育て方』ということで、ストックのお花をたくさん咲かせる上で必要な育て方、また株姿を綺麗に保つための方法もお伝えしていきます。
記事の内容を理解・実践してもらうと、ストックのお花をたくさん咲かせるために必要な必要な育て方や管理方法が分かるようになり、ご自宅のストックが優雅に咲き誇ってくれるのにきっと役立ちます。
私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
最初にいっておくと、ストックを元気に育てる上で注意すべき点は『日当たり』です。
ストックは日当たりが良く風通しが良い場所を好みます。ストックは半日くらい日の当たるスペースでも栽培可能ですが、日当たりが良い方が、花付きがよくなります。
せっかくのストックをたくさんのお花で楽しむために、正しい管理方法を覚えておきましょう。
「ストックのお花をたくさん咲かせたい」「ストックのお花を元気に育てたい」とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。
Contents
ストックってどんな植物?
ストックは、その花の形状やカラーバリエーションにおいても他の花にはない魅力を持っています。発色の良い色合いや、アンティーク調のニュアンスが加わり、広い色幅で楽しむことができます。うまく育てることで、花壇や庭の彩りが一層豊かになることでしょう。
品種が豊富で育てやすい
ストックは草丈が20~80cmほどで、開花時期は11月〜5月と長いです。
実際は11月ごろから少しずつ咲くものの冬は生育が緩慢になり、3〜5月頃に最盛期を迎えます。本来は多年草ですが日本では夏の暑さに弱いため、一年草として扱われています。
比較的手間がかからず、ガーデニング初心者にも育てやすい一年草です。
ストックの花は、一重咲きから八重咲きまであります。さらに、枝分かれせずに咲くタイプと、スプレー咲きと言われる枝分かれした咲き方のものまで、バリエーションが豊富です。
花色も豊富で、すっとした直線的な花茎に穂状にたくさんの花が咲くので豪華な雰囲気を楽しむことができます。ストックの花は、春の代表的な切り花としても流通しています。
3つの特徴
まず1つ目は花の香りが素晴らしいことです。周囲を彩るだけでなく、その甘い香りが心を癒してくれるところです。見た目だけでなく、香りも魅力の一部と言えるでしょう。
2つ目は雨に強いことです。一見繊細な印象を受けるかもしれませんが、実際には雨に当たっても花が傷むことが少なく、花持ちも非常に良いのです。
そのため、雨の日でも安心して楽しむことができ、長い期間にわたり花を楽しむことができるお花になります。
そして3つ目は高さがあることです。
冬や真夏の花で、厳しい環境下では地に這うように育つものが多い中、ストックは独自の形で咲き上がり、寒暑の厳しい時期でも美しく立ち上がっています。
この姿勢は、暑さや寒さに負けず、優雅に咲き誇る力強さを象徴していると言えるのではないでしょうか。
ストックの株選び
ストックを育てる上で管理方法を覚えるのも大切なことですが、一番最初にいい株を選ぶことが最も重要なポイントになります。ここではストックを選ぶ上で重要な2つのポイントについてお伝えします。
株が安定している
まず1つ目は、苗がグラグラしない、つまり安定感のある株を選ぶことです。
そもそもストックは根っこの張りがやや弱い傾向があります。したがって、購入時に苗を手に取り、揺すってみてください。
グラグラと激しく揺れるような場合は、根の張りが浅く、育成に支障が出る可能性があります。安定感のある苗を選ぶことで、後の花付きや育てやすさに影響が出にくくなります。
枝数が多い
2つ目は、苗の時点で脇芽がしっかりと形成され、枝数が豊富な株を選ぶことです。
これは、花が途切れずに咲き続けるかどうかに影響を与える重要な要素です。苗の段階で脇芽が多く出ていることは、その後も成長が継続し、花が途切れることが少なくなります。枝数が豊富でボリューム感がある苗は、安心して育てることができるでしょう。
これらのポイントを考慮しながら、他の花と組み合わせて植える際には、水の欲求や育成環境の相性も考慮して同じような条件の植物を選ぶと、お互いがきっちりと育ってくれることが期待できます。
ストックの植え付け
ストックはポットで販売されていることが多いので、購入したままのポットのままでは根がポット内で十分に広がらず詰まってしまい、ストックが弱ってしまう可能性があります。そのためストックの植え替えを行いましょう。
植え替えの際の注意点
ストックの植え替えや植え付け時期の適期は9〜11月になります。
ストックの植え付け時の注意点です。基本的にストックの根っこは細長い形状をしています。根っこが細い植物は、植え付け時に注意が必要です。ポットの形を崩さずに植えるようにしましょう。
根っこが細長い植物は、植えつけの際に一度崩すと、根が傷つきやすく、下の葉っぱが黄色くなったりする可能性があります。寒くなってきている時期はそれほど心配はないかもしれませんが、植えつける際には慎重に行うことが重要です。
土について
ストックを育てる際には土質が非常に重要です。
重い土や水分を過剰に含んでしまうと、根腐れのリスクが高まります。そのため水はけのいい土を用意しましょう。
鉢植えの場合は、草花用の培養土をそのまま使用していただければ問題ありません。
またご自身で水はけのいい土を作られる場合は、赤玉土6:腐葉土4で混ぜ合わせた用土を使うと、根腐れのリスクを軽減できます。
ストックのお手入れ
ここからは、ストックを定植した後の、日々のお手入れについてご紹介します。植物は手をかけた分だけ応えてくれるので、たくさんの花が咲いた時の喜びもひとしおです。
水やり
日々の水やりを忘れずに管理しましょう。土の表面が乾いたら、鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
茎や葉がしおれたりだらんと下がっている場合は、水を求めているサインです。植物が発するサインに注意し、適切に対処することが、枯れを防ぐポイントです。
また株が蒸れないようにするために、株全体に水をまくのではなく、ジョウロの口を外して株元に水を注ぐようにします。
水やりの際は過剰に行わないように気をつけてください。
関連記事→【重要】水やりの基本をマスターせよ【植物が枯れてしまう原因は9割が水やりだった!!】
肥料
ストックは開花期間が11〜5月と比較的長いため、その時期にしっかりと肥料を与えることが重要です。
しかし冬は生育が緩慢になるので開花時期に合わせ3〜5月に肥料を与えましょう。
鉢栽培では、水やりとともに肥料成分が流出しやすいため、追肥が必要です。
月に1度を目安に緩効性化成肥料を表土にまき、軽く混ぜ込みましょう。また10日に1度を目安に速効性の液肥を与えることもできます。
開花期には、花つきを促進するリン酸やカリ分が多く含まれた液肥を選ぶと効果的です。また、液体の即効性の肥料も併用することができます。
液体肥料はすぐに吸収され、即効的な効果があります。両方の肥料を使うことで、バランスよく栄養を供給できます。
ただし、肥料の量には注意が必要です。規定量を守って正確に施肥してください。
関連記事→【重要】肥料の基本をマスターせよ【たくさんのお花を咲かせる肥料のポイント教えます】
日当たり
ストックは、日光が必要ですから、育てる場所は日当たりのいいところを選びましょう。
地植えの場合は花壇で、鉢植えの場合は日当たりがよく、風通しのいい場所が良いです。
寒さにはあまり強くないので、冬の寒い風の当たる場所や霜のおりる地域では、鉢植えは室内で育てるべきです。室内に置く場合は、換気をしっかりとしてください。
閉鎖された空間では、病気にかかりやすくなります。鉢植えでも地植えでも、寒さがそれほど厳しくない地域では、家の南側に置いたり、霜よけをすることで戸外での栽培も可能です。
ストックを育てる際の注意点
ストックは比較的育てやすい一年草ですが、春からは病害虫が発生しやすいので、早期発見が発生を広げないポイントです。
病害虫
ストックには、コナガの幼虫やアブラムシなどの害虫がよく発生します。これらの害虫によって葉が食害されると、植物の生育が阻害される可能性がありますので、早めに発見したら駆除するようにしましょう。
特にアブラムシはストックによく発生し、栄養分を吸収するだけでなく、ウイルスを媒介することもあります。そのためアブラムシには注意しましょう。
これらの害虫は、薬剤を散布することで駆除できます。
立ち枯れ病
水を与えすぎると、過湿などの問題が生じ、元気だった株が急に立ち枯れ病にかかることがあります。
立ち枯れ病は、土壌が清潔でないと発病しやすくなるため、市販の新しい用土を使うようにしましょう。
さらに、風通しが悪い環境でも立ち枯れ病が発生しやすくなりますので、風通しのいい場所で管理するようにしましょう。
まとめ:日当たりを良くしてストックのお花を楽しもう
というわけで、【人気】ストックの育て方【見た目も香りも素晴らしい!!雨にも強いので簡単にお花を楽しめます】を書いてきました。
この記事で解説した『ストックの育て方』を実践してもらうと、ストックのお花をたくさん咲かせることができるようになりますよ。
もう1度確認しましょう。
【ストックってどんな植物?】
1、品種が豊富で高さがあるためバリエーションが豊か
2、花の香りがあり長い期間楽しめる
3、雨に強いため非常に育てやすい
【ストックの株選び】
1、根っこの張りが弱いため、苗がグラグラしない安定感のある株を選ぶこと
2、脇芽がしっかりと形成され、枝数が豊富な株を選ぶこと
【ストックの植え付け】
1、植え替えや植え付け時期の適期は9〜11月
2、根っこが傷つきやすいため、形を崩さずに植えるようにする
【ストックのお手入れ】
1、株が蒸れないように、株元に水を注ぐようにする
2、開花時期に合わせ3〜5月に花つきを促進するリン酸やカリ分が多く含まれた肥料を与える
3、日当たりと風通しのよい場所に置く
【ストックを育てる際の注意点】
1、アブラムシが発生すると、栄養分を吸収したり、ウイルスを媒介するので早期に駆除する
2、古い用土を使用すると、立ち枯れ病が発病しやすくなるため、必ず新しい用土を使用する
以上がストックの育て方に関するポイントになります。
基本的に注意することは日当たりと風通しの確保です。
ひとたびストックの育て方を覚えてしまえば、ストックのお花をたくさん咲かせることができますし、他の花苗や観葉植物にも活かすことができます。
ストックを育てることはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術を身につけることができますので、がんばって身につけましょう。