【必見】アジサイの植え替え方法【失敗しない育て方のコツは植え替え時期が重要だった!?】

2024年5月7日
アジサイが大きくなったので、鉢の底から根っこがはみ出てきました。植え替えをしたいのですがアジサイの植え替え方法が分かりません…アジサイの正しい植え替え方法や植え替え時期など詳しく教えて。

今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
 

この記事では『アジサイの植え替え方法』ということで、アジサイに必要な植え替え方法や植え替え時期、また植え替えをしないとどうなってしまうのか?などアジサイの植え替えにまつわるエピソードなどを解説していきます。

記事の内容を理解・実践してもらうと、アジサイの植え替えに必要な知識が分かるようになり、アジサイを年中元気に育てることが出来るようになります。
 

私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
 

最初にいっておくと、アジサイの植え替えを覚える上で一番大切なポイントは植え替えする時期です。

基本的には落葉して休眠期に入る11月下旬〜3月頃までが植え替え時期です。寒冷地では、寒さで株が傷まないように、厳寒期を除いて11月頃か気温が上がる春先を待ってから植え替えをするといいでしょう。

休眠期に植え替えを行う理由は、アジサイの生長が止まっているからです。この時期であれば、根を切っても、アジサイに与えるダメージを最小限に抑えることができます。

アジサイを鉢植えで育てると、どうしても土の量が限られ、根を張るにも限界が出てきます。どんなに肥料をあげていても、土は次第に劣化して、蓄えることができる栄養分は減っていきます。そして、植物が生長するにつれ、根も生長しやがて窮屈になり根詰まりを起こしてしまいます。

アジサイの健全な生長を維持するためにも、定期的な植え替えは必要不可欠です。正しい植え替え方法を理解した上で植え替えをを行い、アジサイの生長をしっかり管理しましょう。

『アジサイが大きくなりすぎて植え替えがしたい』『アジサイの土が乾きやすく、元気がなくなりやすい』とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。

Contents


なぜ植え替えが必要なのか?

そもそもアジサイってなぜ植え替えが必要なのでしょうか?

アジサイを鉢植えで育てると、どうしても土の量が限られ、根を張るにも限界が出てきます。どんなに肥料をあげていても、土は次第に劣化して、蓄えることができる栄養分は減っていきます。そして、植物が生長するにつれ、根も生長しやがて窮屈になり根詰まりを起こしてしまいます。

まずはアジサイの植え替え方法を見ていく前に、植え替えが必要な理由についてしっかり把握してみましょう。

根が生長する場所を確保するため

植え替えの一番重要な役割が根詰まりの防止です。

根詰まりとは、観葉植物の根が鉢の中いっぱいに張り巡らして、これ以上根を伸ばすことができない状態のことを指します。

根詰まりを起こすと、次のような症状が発生します。

  • 水分を吸収できなくなる
  • 栄養分を吸収できなくなる
  • 土の中の空間が少ないので必要な酸素を取り込めない

根詰まりを起こしたまま放置すると、最終的には根腐れを起こして枯れてしまいます。

そのため、植え替えは、根の成長スペースを確保するために重要な作業となります。

古い根や腐った根を除去するため

古い根や腐った根は、栄養分や水分を吸収するという根としての役割を果たすことができません。

古い根はゆくゆくは腐っていきますが、腐った根というのは植物にとって悪影響を及ぼします。他の根の成長スペースを無駄に使ったり、菌を繁殖させたりという悪影響があります。

そのため、植え替え時に古い根などを除去することによって、元気な根だけにして健康を維持することが重要です。

劣化した土の栄養分を補給するため

アジサイの根は、土からたくさんの栄養分を吸収することで生長します。

ただし、肥料などを与えても、土の栄養分が最初の頃と同じような状態が永遠に続くことはありません。

そのため、植え替えによって古い土を新しい土に入れ替えてあげる必要があります。

鉢の中の土は、根からの老廃物が溜まっていきます。また、菌や害虫がいることもありますので、それらを植え替えによって全て除去することができます。

新しい土に入れ替えることで、土の栄養分を補給するとともに、老廃物や菌をも除去することでアジサイの生長を維持することができるようになります。

アジサイの植え替え時期

アジサイなどの落葉樹の植え替えは、葉を落とした後の休眠期に行いましょう。

基本的には落葉して休眠期に入る11月下旬〜3月頃までが植え替え時期です。寒冷地では、寒さで株が傷まないように、厳寒期を除いて11月頃か気温が上がる春先を待ってから植え替えをするといいでしょう。

休眠期に植え替えを行う理由は、アジサイの生長が止まっているからです。この時期であれば、根を切っても、アジサイに与えるダメージを最小限に抑えることができます。根を切ってダメージを受けた根は、暖かくなり活動期が始まれば回復していきます。

鉢底から根が出てくるような根詰まりの心配があり、休眠期まで待てない場合は、根を触らないようにして2回り大きなサイズの鉢に植え替えをしましょう。

ただし真夏だけは植え替えを控えるようにし、秋頃の気温が落ち着くまで待ってから植え替えを行いましょう。

植え替えに必要な道具

鉢植えのアジサイを植え替える前に、以下の道具を準備しておきましょう。予め準備しておくことで、アジサイの植え替え作業を効率的に進めることができます。

二回り大きな鉢

アジサイを大きくしたい場合は二回りほど大きな鉢を用意しましょう。

これ以上大きくしたくない場合は同じサイズの鉢に植え替えることも可能ですが、販売されていた鉢がプラスチック製など材質が弱い場合、見た目にも良い素焼き鉢などへ植え替えるのもおすすめです。

水はけのよい土

アジサイは基本的に丈夫なのであまり土を選ばない植物ですので、一般的に販売されている培養土で問題ありません。

土にこだわってみたい方は、アジサイ専用の培養土も販売されていますので、そちらを使用して生育をすると、アジサイのお花のもちやお花の発色が良くなります。

また自分で土を作る場合は、赤玉土の小粒7に対して腐葉土3などの比率でブレンドするとアジサイに適した水はけと水持ちの良い土に仕上がります。

その他の準備物
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • スコップ
  • 肥料
  • ハサミ

アジサイの植え替え方法

アジサイの植え替えは、一般的な草花と同じなので覚えてしまえば簡単にできます。比較的強い性質を持っていますが、根を傷つけすぎないように注意しましょう。

また、アジサイの鉢植えは、どれくらいの大きさに育てたいかを決めておくことも大切です。大きく育てていくなら大きめの鉢に植え替えていき、大きくしたくない場合には土や根の整理をして同じ鉢に植え替えをします。

鉢植えアジサイの植え替えの方法を知って、毎年お花を楽しみましょう。

アジサイを鉢から抜く

アジサイを植え替える手順は、まず鉢から株を優しく引き抜きます。根がしっかり詰まっていて中々抜けない場合には、ハンマーでたたくと鉢の中に空気が入り抜きやすくなります。

鉢から引き抜く時に主要な枝を折ってしまったり、傷つけないように注意しましょう。この時に枝が混み合っていたり、植え替えがしにくい場合には剪定をして株を整えます。ただし、剪定をしすぎると翌年の花芽が少なくなってしまうので注意が必要です。

関連記事【重要】アジサイの剪定方法【間違った剪定はお花が咲かない!?正しい剪定時期と位置を覚えよう!!】

培養土と元肥を入れる

はじめに鉢の鉢底穴の上に鉢底ネットを置き、その上に鉢底石を入れます。鉢底石は、鉢の底が見えなくなるくらいの量を入れてください。

次に新しい培養土を底に3cmほど入れていきます。この時に土に混ぜ込むタイプの元肥も入れていきましょう。緩効性タイプの化成肥料を混ぜても良いですし、アジサイ専用の肥料を使用しても構いません。

アジサイは青色系は酸性を好み、赤色系はアルカリ性を好む性質があります。日本は、酸性土壌に偏る性質があるため、赤色系を育てている場合には培養土も赤アジサイ専用の用土を使用するのもおすすめです。

根を整理する

土の準備ができたら、アジサイの根を切り取って株を整えていきましょう。根鉢の周りを指2本分程度を目安に切り取ります。

基本的に茶色い根や腐っている黒い根は切り落としていきましょう。この時に使用するハサミは清潔なものを使って病気にかかるのを防ぐことも大切です。

同じ鉢に植える場合には、どうしても根を切り落とし過ぎてしまうこともあります。根をたくさん切ってしまったと感じたら上部の株の枝も剪定をして根と上部のバランスを整えてあげましょう。

アジサイを入れ、周りに培養土を入れる

株の根を整理したらアジサイを鉢に植えて、周りのすき間にも培養土を入れていきましょう。鉢の周りを叩いたり、棒で突くなどして土のすき間がないように土を隅々まで行き渡らせるようにするのがコツです。

植えることに集中するとアジサイの向きと鉢の向きがズレていたという失敗もあります。土を入れながら、アジサイの向きや傾き具合も同時に調整していきましょう。

最後に土は鉢いっぱいまで入れずに3cm程度のウォータースペースを取っておきましょう。

たっぷりの水を注ぐ

植え替えが終わったら、育てる場所に戻して最後にたっぷり水やりをして完了です。

鉢の隅々まで水が行きわたるように鉢底から水が流れ出るまでしっかり水やりをしていきましょう。大きな鉢の場合はバケツ2杯分を与えるイメージです。

水やりをすると土の中のすき間が埋まり、土のかさが下がってしまうことがあります。

水やりで土が減ってしまったら上から足しておきましょう。また、この時にオルトランなどの殺虫剤を撒くと害虫予防になります。

植え替え後の注意点

植え替え後のアジサイは鉢の環境が変わってストレスを受けています。根が減って株が一時的に弱っている可能性もあるので、しっかりと根がついて落ち着くまでは注意が必要です。

植え替えの適期は11〜3月と寒い時期です。植え替え後のアジサイの花芽が傷まない様に必要に応じて寒さ対策をしてあげましょう。また、成長期には肥料を与えて株の成長を促進させます。

冬の寒さに注意

寒さが厳しい地域では特に花芽が霜にあたってしまうと痛んで花が咲かない可能性があります。

アジサイは庭に植えっぱなしでも育てられるので比較的寒さには強い方ですが、植え替え後のアジサイの株は注意が必要です。

花をキレイに咲かせるためにも寒さに当てることは大切なので室内に入れる必要はありませんが、10度を下回る時にはビニールをかけるなどして対処すると安心です。

霜が降りる地域の場合は屋根下などで管理をしましょう。

関連記事【人気】アジサイの育て方【鉢植えが長持ちするコツや最適な置き場所など徹底解説!!】

生育期に肥料を与える

植え替えを終えて、芽が動き始める3月頃〜アジサイの成長期に入ります。株を大きくしてキレイな花を咲かせるために肥料やりを再開していきましょう。

培養土や元肥からの栄養もありますが、芽が出て葉の色が変わる頃までは肥料切れをおこさないようにするのがコツです。成長期のアジサイには、葉や茎の成長を支える窒素系のが多い肥料を与えます。

開花時期に入る頃にはお花をキレイに咲かせるためのリン酸分の多い肥料や、根の栄養の助けになるカリが多く含まれた肥料も与えると良いでしょう。

まとめ:正しい植え替えでアジサイのお花を咲かせよう!

というわけで、【必見】アジサイの植え替え方法【失敗しない育て方のコツは植え替え時期が重要だった!?】を書いてきました。

この記事で解説した『アジサイの植え替え方法』を実践してもらうと、アジサイの植え替えに必要な知識が分かるようになり、アジサイを年中元気に育てることが出来るようになります。

もう1度確認しましょう。

【なぜ植え替えが必要なのか?】
1、根が生長する場所を確保するため
2、古い根や腐った根を除去するため
3、劣化した土の栄養分を補給するため

【アジサイの植え替え時期】
1、落葉して休眠期に入る11月下旬〜3月頃まで
2、休眠期まで待てない場合は、真夏を避けて行うこと

【植え替えに必要な道具】
1、大きくしたい場合は二回りほど大きな鉢を用意する
2、基本的にアジサイは丈夫なので、一般的な培養土を用意する

【アジサイの植え替え方法】
1、アジサイが傷つかないように鉢から抜く
2、培養土と元肥を入れる
3、
アジサイの根を切り、株を整える
4、アジサイを入れ、培養土を周りに入れる
5、たっぷり水を注ぐ

【植え替え後の注意点】
1、霜が降りる場合は屋根下などで管理をする
2、花芽が動き始める3月頃から肥料を与える

以上がアジサイの植え替えに関するポイントになります。

基本的に注意することはアジサイの植え替え時期です。

基本的には落葉して休眠期に入る11月下旬〜3月頃までが植え替え時期です。寒冷地では、寒さで株が傷まないように、厳寒期を除いて11月頃か気温が上がる春先を待ってから植え替えをするといいでしょう。

休眠期に植え替えを行う理由は、アジサイの生長が止まっているからです。この時期であれば、根を切っても、アジサイに与えるダメージを最小限に抑えることができます。

アジサイの健やかな生育を維持するためにも定期的な植え替えは必要不可欠です。正しい植え替え方法を理解した上で植え替えを行い、アジサイの生長をしっかり管理しましょう。

ひとたびアジサイの植え替えを覚えてしまえば、翌年もアジサイが立派に生長していく姿を見ることができますし、他の植物にも活かすことができます。

アジサイを育てていくことはをガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。