アマリリスの球根を植えましたが、葉っぱだけが多くなってなかなかお花が咲きません…アマリリスのお花を咲かせる方法と球根の管理の方法について教えて。 |
今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
この記事では『アマリリスの育て方』ということで、アマリリスのお花を咲かせる上で必要な育て方、また来年も綺麗なお花を咲かせるための管理方法もお伝えしていきます。
記事の内容を理解・実践してもらうと、アマリリスのお花を確実に咲かせるために必要な必要な育て方や来年も楽しむための球根の管理方法が分かるようになり、ご自宅のアマリリスが優雅に咲き誇ってくれるのにきっと役立ちます。
私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
最初にいっておくと、アマリリスのお花を一年中楽しむために注意すべき点は『寒さと多湿』です。
アマリリスは南米のペルーやブラジルが原産の半耐寒性球根植物です。暖地では地植えにしてそのままでも越冬することがありますが、やはり寒さには弱い方なので越冬対策が必要です。
球根の植え付け適期は3月中旬~4月中旬で、最低気温が5℃より高くなってからです。早く植えすぎると寒波にあったりして球根が腐ることがあります。また水はけのよい環境を好みますが、特に低温期に多湿にすると腐りやすくなりますので注意しましょう。
アマリリスを育てる上で寒さと多湿に注意することが、お花を楽しむ上で重要なポイントになります。
せっかくのアマリリスのお花を確実に咲かせるために、正しい管理方法を覚えておきましょう。
「アマリリスのお花がなかなか咲かない」「アマリリスの球根の管理方法がわからない」とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。
Contents
アマリリスってどんな植物?
アマリリスは、春の終わりから初夏にかけて、ユリのような形の豪華な花を咲かせる植物。品種が多く、花の色もさまざまです。多年草で、球根を植えておくと毎年花を楽しめるアマリリスは、花壇の主役やお庭のアクセント、豪華な鉢植えなどで楽しまれています。
鮮やかな大輪
アマリリスは、花径10~20cmもある鮮やかな色の大きな花を、太い茎に咲かせるのが特徴です。春の終わりから初夏にかけて、ユリのような形の花を開花させます。
またアマリリスは、初夏咲きの以外にも春咲き、真夏咲き、秋咲きの品種があります。秋に鉢植えの株が出回ることもあります。
春咲きの品種だと4月下旬から6月下旬にかけて、秋咲きの品種は10月ごろに花を咲かせてくれます。 寒さに弱いアマリリスですが、ガーデンアマリリスという品種であれば寒くても越冬してくれます。
毎年楽しめる多年草
アマリリスは多年草なので、球根を植えておけば毎年花を楽しむことができます。
球根は2月~3月に多く出回るので、鉢植えで育てておけば、1か月半~2カ月後に花を開花させます。大きく育つので、支柱などを立てて倒れないようにしてあげましょう。
球根選びのポイントとして、太い根があるものや大きな球根、手にもって重量感があって軽く押したときに硬いものを選ぶようにしましょう。
アマリリスの植え付け
アマリリスの植え付けにはいくつかポイントがあります。育て方を間違えなければきれいなお花を咲かせてくれますので、しっかりと解説していきます。
植え付け
鉢植えで育てる場合は、3〜4月もしくは10〜11月頃が適期です。できれば、夜の間も気温15℃以上を保てるようになってからがいいでしょう。
2~3年に1度を目安に植え替えをするようにしましょう。 鉢植えの大きさは5号~6号サイズの陶器製またはポット、プラスチック製の鉢を用意しましょう。
1鉢1球を目安にし、球根の頭が1/3ほど地上に出るように浅めに植え付けを行いましょう。こうすることで球根を腐らせないようにすることができます。
植え付けをした後の育て方は、1週間ほど水やりをしないようにし、日陰で管理します。植え付けをした後すぐに水を与えてしまうと、根は急速に吸水してしまい、根腐れの原因となってしまいます。
湿った土を使って植え替えることで、乾いた根は少しずつ水分を吸収していき、乾きから回復していきます。新根がでてきたり、主根から細い支根がでてきたりして、少しづつ自分の根っこで吸水するようになります。
土づくり
アマリリスは水はけがよく、通気性がよくて、適度に保湿性のある土を好みます。
地植えの場合は水はけのよい場所を選び、腐葉土やたい肥を混ぜ込んでおきましょう。水はけが悪い場合は、パーライトを混ぜてあげるとよいでしょう。地植えで植えた場合は、上部の葉が無くなってしまった時に、誤って掘り起こして球根を傷つけないように、ラベルを立ててどこに植えたかわかるようにしておくとよいでしょう。
鉢植えで育てる場合は、市販で売っている草花用培養土を使いましょう。もし、土を混ぜ合わせて作る場合は、赤玉土6・腐葉土3・パーライト1の割合でブレンドするのがオススメです。
アマリリスのお手入れ
ここからは、アマリリスを定植した後の、日々のお手入れについてご紹介します。植物は手をかけた分だけ応えてくれるので、たくさんの花が咲いた時の喜びもひとしおです。
水やり
アマリリスの植え替えをした直後は、しばらく水やりは控えめに行いましょう。急にたくさん水をあげてしまうと、球根が腐る原因となってしまいます。初めのうちは水をそそぐのではなく、あらかじめ湿らせた用土を使うようにしましょう。
植え付けてから2~3週間ほど経つと、うまく発根できたものは葉と花梗が伸び始めてきます。このときに土が乾いていたら、球根にかけないように水をかけてあげましょう。
アマリリスは寒さに弱いため、気温が10度を下回る季節になると、休眠期に入る準備のため、葉っぱなどを落としていきます。秋以降は徐々に水やりを控えていくとよいでしょう。冬になったら完全に土を乾かすため、極端に暑い日が続いたとき以外は水やりは不要です。
関連記事→【重要】水やりの基本をマスターせよ【植物が枯れてしまう原因は9割が水やりだった!!】
肥料
アマリリスの根は、球根の植えつけ時に塩分を含む肥料を施すと、根が傷んで根腐れの原因となるので、最初は無肥料でスタートする方が安全です。
葉っぱが出始めてくると、根は肥料が吸えるようになり、たくさん栄養が必要になってきますので、緩効性肥料を与えてあげましょう。効果はおよそ2か月ほどでなくなります。
アマリリスは多肥を好む植物ですので、葉っぱが活動しているときは1か月に2回ほど液肥を与えてあげましょう。最初にあげた緩効性肥料は2か月ほどで効果が切れるので、肥料の形が無くなってきたら、再度同じ肥料を与えてあげましょう。 この時、肥料の与える間隔は目安なので、肥料の説明欄に記載されている間隔で与えるようにしましょう。
関連記事→【重要】肥料の基本をマスターせよ【たくさんのお花を咲かせる肥料のポイント教えます】
置き場所
アマリリスは、日当たりと風通しの良い場所で育て方を管理することが大切です。
鉢植えで育てるときは、夏は日差しが当たらない半日陰のところで、梅雨の時期は雨の当たらない軒下へ移動させましょう。冬は凍らない乾燥した場所に鉢ごと置いておくことを心がけましょう。
アマリリスは、原産地が南米ですので暑さには強いのですが、寒さには強くありませんので、冬の管理には十分気を付けましょう。
また真夏の直射日光はアマリリスは葉焼けを起こしてしまうので、半日陰や午後からは日陰になるところに置いてあげましょう。鉢植えの場合は、直射日光の当たらない場所か、半日陰で育てましょう。室内で育てる場合は、レースのカーテン越しなどに置いてあげるのがオススメです。
アマリリスを育てる際の注意点
アマリリスは比較的育てやすい植物ですが、来年もお花を楽しむには球根の管理などいくつかポイントがあります。ここではアマリリスを育てる上で注意すべき点についてお伝えします。
病害虫
アマリリスの病気で一番注意しておきたいのは赤班病という病気です。 長雨にさらされ続けたり、水はけの悪い用土で育てていたら発生する場合があります。葉や茎に赤茶色の斑点を見つけたらすぐに廃棄しましょう。予防のため、薬剤を散布しておくこともオススメします。
病原虫で注意しておきたいのはダニ類です。ネダニと赤ダニには注意しておきましょう。
ネダニは球根に潜み、養分を吸って葉を枯らせる病原虫です。球根にあるキズなどから侵入します。ネダニは地中に潜んでいるため、見つけにくいです。赤ダニは、葉の裏に潜んでいます。発生したら鉢を横に倒し、水で洗い流しましょう。こうすることで薬剤を使わずに駆除できます。
どちらも高温期で乾燥状態が続くと発生します。薬剤で駆除することをしてあげるのがオススメです。
開花後の管理
花が終わると、葉が広がり始め、1カ月に約2枚の割合で増えるので、日当たりのよい場所に置いて十分に光を当てましょう。梅雨があけると日が強くなり、日光に長時間当たると葉焼けを起こします。9月中旬頃までは約50%遮光して葉焼けを起こさないように注意しましょう。
生育中に土を乾かすと株が弱り、早く出た葉が枯れるので、土は乾かさないようにしましょう。秋の長雨に当たると病気にかかり、葉が早く枯れ上がるので、秋雨シーズンは軒下などの雨の当たらない場所に置きましょう。
9月下旬頃になると葉の増加が止まりますが、葉が8枚あれば球根は十分に肥大しているので、翌年も花が咲きます。
晩秋になり夜温が下がると葉が黄ばむので、徐々に水を控えて休眠させるようにしましょう。休眠中でも土を乾かしすぎると根が弱るので、鉢土は少し湿り気を維持するようにしましょう。越冬は鉢ごと凍らない場所に置くと安全ですが、霜や雨水が当たらない場所でも越冬できることがあります。
球根の管理
アマリリスの球根は掘り上げて冬越しさせることができます。特に、耐寒性の弱い品種の場合は掘り上げたほうが良いでしょう。暖地だと、植えっぱなしでも大丈夫ですが、球根に土をかぶせる・わらなどでマルチングをしてあげるなどの寒さ対策をしてあげましょう。
掘り上げ時期は最低気温が6℃前後になる前です。枯れた地上部を切り取り、根を傷つけないように注意しながら根を堀り起こしましょう。
綺麗に土を落としてから数日間陰干しして乾燥させます。乾いたら、通気性の良い用土を入れた箱などに入れて、春が来るまで保存しましょう。翌年の植えつけ時期になったら、再び鉢や花壇へ植えて育てていきます。
アマリリスのよくある質問
最後に、アマリリスを育てる上でよくある質問を紹介します。これを見れば、よりアマリリスの栽培を失敗なく楽しいものにできるはずです。
アマリリスが咲かない原因は?
アマリリスの球根はお店で売られているものは植え付け後1〜2ヶ月でお花が咲くように開花促進処理が施されています。
最初の年はよほどの悪条件を加えない限り植え付けて水やりをすればほぼお花が咲きます。
ただしアマリリスは寒さに弱く5℃以下になると球根が枯れてしまいます。
購入した球根を低温化に置かないこと、できれば最低でも13℃以上を維持することが大事なポイントになります。またお花を咲かせるには20℃前後の温度が必要です。
アマリリスの球根は10〜11月ごろから出回りますので、この時期に購入した場合、それ以降どんどん気温が下がりますので、アマリリスの球根は屋外でなく、室内の暖かい場所、日当たりの良い窓辺で育てるようにしましょう。
また稀にポット入りのアマリリスの球根の場合、中で蒸れてしまい球根が部分的に痛んでいることがあります。
こういった場合、花芽が全然出なかったり、アマリリスの花芽が上がっても花芽が傷んでいたり、綺麗にアマリリスのお花が咲かないことがあります。
ポット入りのアマリリスの球根を育てる場合は、水やりを始める前に一度ポットから出して球根が傷んでいないか確認することをお勧めします。
アマリリスの球根の芽が出ない原因は?
基本的にアマリリスは、南米のペルーやブラジルが原産の半耐寒性球根植物です。球根の芽が出てこないということは、寒さや土壌の多湿により腐ったものと考えられます。
暖地では地植えにしてそのままでも越冬することがありますが、やはり寒さには弱い方なので越冬対策が必要です。
晩秋に葉が黄色くなると、霜害を避けるため株元から切り、鉢植えの場合は球根の頂部が隠れるようにバーク堆肥などでマルチングして、風当たりの少ない軒下などに置きましょう。地植えのものは軽く土盛りしてその上にマルチングしておきましょう。
越冬球根の植え付け適期は3月中旬~4月中旬で、最低気温が5℃より高くなってからです。早く植えすぎると寒波にあったりして球根が腐ることがあります。
水はけのよい環境を好みますが、特に低温期に多湿にすると腐りやすくなりますので注意しましょう。
まとめ:高温多湿に注意してアマリリスのお花を楽しもう
というわけで【必見】アマリリスの育て方【鉢植えでも美しい大輪のお花を咲かせるコツは〇〇すること!!】を書いてきました。
この記事で解説した『アマリリスの育て方』を実践してもらうと、アマリリスのお花をたくさん咲かせることができるようになりますよ。
もう1度確認しましょう。
【アマリリスってどんな植物?】
1、春咲きの品種は4月下旬から6月下旬、秋咲きの品種は10月にお花を咲かせる
2、花径10~20cmもある鮮やかな色の大きな花を、太い茎に咲かせる
3、球根選びのポイントは太い根があるものや大きな球根を選ぶこと
【アマリリスの植え付け】
1、3〜4月、10〜11月頃が植え付け適期
2、1鉢1球を目安にし、球根の頭が1/3ほど地上に出るように浅めに植え付けを行う
3、植え付け後は、1週間ほど水やりを控え、日陰で管理すること
【アマリリスのお手入れ】
1、土の表面の色が変わってきた時に水を十分に与える
2、葉っぱが活動しているときは1か月に2回ほど液肥を与える
3、夏は日差しが当たらない半日陰、梅雨は雨の当たらない軒下で管理する
【アマリリスを育てる際の注意点】
1、長雨や水はけの悪い用土は、赤班病という病気が発生する原因になる
2、高温期で乾燥状態が続くとネダニと赤ダニが発生する
3、晩秋になり夜温が下がると葉が黄ばむので、徐々に水を控えて休眠させるようにする
4、最低気温が6℃前後になったら、枯れた地上部を切り取り、球根を堀り起こす
【アマリリスのよくある質問】
1、お花を咲かせるためには、球根を低温化に置かないこと(最低でも13℃以上を維持する)
2、お花が咲かない場合は、球根が蒸れていないか確認してみる
3、球根の芽が出てこない場合は、寒さや土壌の多湿により球根が腐った可能性がある
4、球根を早く植えると腐る恐れがあるため、最低気温が5℃以上になってから植え付ける
以上がアマリリスの育て方に関するポイントになります。
アマリリスのお花を一年中楽しむために注意すべき点は『寒さと多湿』です。
アマリリスは南米のペルーやブラジルが原産の半耐寒性球根植物です。暖地では地植えにしてそのままでも越冬することがありますが、やはり寒さには弱い方なので越冬対策が必要です。
球根の植え付け適期は3月中旬~4月中旬で、最低気温が5℃より高くなってからです。早く植えすぎると寒波にあったりして球根が腐ることがあります。また水はけのよい環境を好みますが、特に低温期に多湿にすると腐りやすくなりますので注意しましょう。
基本的に注意することは寒さと多湿に注意し、冬をうまく乗り切ることで毎年アマリリスのお花を楽しむことができます。
ひとたびアマリリスの育て方を覚えてしまえば、アマリリスのお花を確実に咲かせることができますし、他の植物にも活かすことができます。
アマリリスを育てることはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術を身につけることができますので、がんばって身につけましょう。