【必見】フィカス・ベンガレンシスの剪定方法【剪定時期や剪定位置、剪定がなぜ必要なのかを徹底解説!!】

2024年4月12日
室内で育てているフィカス・ベンガレンシスが上の方の葉っぱが無くなってヒョロヒョロな感じになりました…綺麗に形を整えたいのでフィカス・ベンガレンシスの正しい剪定方法について教えて。

今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
 

この記事では『フィカス・ベンガレンシスの剪定方法』ということで、フィカス・ベンガレンシスに必要な剪定方法や剪定時期、また剪定をしないとどうなってしまうのか?などフィカス・ベンガレンシスの剪定にまつわるエピソードなどを解説していきます。

記事の内容を理解・実践してもらうと、フィカス・ベンガレンシスの剪定に必要な知識や剪定方法が分かるようになり、フィカス・ベンガレンシスの樹形をあなた好みの樹形に仕立てることが出来ます。
 

私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
 

最初にいっておくと、フィカス・ベンガレンシスの剪定を覚える上で一番大切なポイントは剪定前の事前準備です。剪定をして新芽を出させるにはエネルギーが必要です。エネルギーが足りないと芽数が少なかったり、最悪枯れてしまうこともありますので注意してください。

フィカス・ベンガレンシスの綺麗な樹形を整えるためにも定期的な剪定を行い、成長をしっかり管理しましょう。

『フィカス・ベンガレンシスの樹形を綺麗にしたい方』や『フィカス・ベンガレンシスの剪定方法がわからない』とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。

Contents


なぜ剪定が必要なのか?

そもそもフィカス・ベンガレンシスってなぜ剪定が必要なのでしょうか?

基本的にフィカス・ベンガレンシスは生長スピードがとても早く、放置しているとすぐに姿が乱れてしまいます。インテリアグリーンとして楽しむなら、すっきりとした樹形を保ちたいですよね。

まずはフィカス・ベンガレンシスの剪定方法を見ていく前に、剪定が必要な理由についてしっかり把握してみましょう。

綺麗な樹形を保つため

フィカス・ベンガレンシスの剪定は、綺麗な樹形を保つ目的があります。生育期の5月以降は、新芽や幹が伸びやすくフィカス・ベンガレンシスの形が崩れやすいためです。

フィカス・ベンガレンシスの新芽や幹が伸びることによって、いびつな形になることがあります。綺麗な樹形を保つためには、伸びすぎた幹や枝を全体のバランスを見て剪定してください。

飾る場所にあった高さやボリュームに剪定してあげることで、常に美しいフィカス・ベンガレンシスを楽しむことができます。

害虫の被害拡大を防ぐため

フィカス・ベンガレンシスは生長スピードが早いため、放置するとあっという間に葉や枝が伸び放題になります。そうなると風通しや日当たりが悪くなり、病害虫が発生しやすくなって、最終的に枯れてしまうことがあります。

またフィカス・ベンガレンシスに発生しやすい病害虫は、ハダニやカイガラムシがあります。こういった害虫がついてしまうと、葉に黒い斑点の出るスス病を発症することがありますので、害虫を発見したらすぐに駆除しましょう。

ハダニは殺ダニ剤で駆除できますが、カイガラムシは成虫だと殺虫剤がききにくいため、いらなくなった歯ブラシなどでこそげ落とすのがいいでしょう。

これらの病害虫を予防するには風通しをよくして日光を当てることです。そのためには、剪定が重要な役割を果たすのです。

生育不良をリセットするため

剪定は生育不良をリセットする役割もあります。フィカス・ベンガレンシスを育てていると、枝先が枯れてきたり葉色が悪くなってきたりすることもあるでしょう。

生育不良になったら、状態の悪い枝や葉を剪定してください。状態が悪い部分を剪定して取り除くだけで、他の枝葉に影響を与える可能性を下げられます。

また、剪定を行うことで幹や枝の切り口の下から新しい枝が伸びて、よりボリュームよく育つことがあります。状態が悪い枝葉は、早めに剪定してリセットすると植物にとって好影響です。

フィカス・ベンガレンシスを暗い場所に置いて、間延びして形が悪くなった場合は、葉を数枚残して思い切って幹や枝を短く剪定するのも効果的です。剪定する幹や枝の根元の節をわずかに残してすべて切り落とします。

その後、日当たりのよい明るい窓際に置いておくと、節から新芽が出てきて間延びした姿をリセットすることが可能です。

フィカス・ベンガレンシスの剪定時期

フィカス・ベンガレンシスの剪定時期は5月~9月です。気温の上がる時期であれば生育が活発なので、すぐに新芽も出てきて剪定の傷みも少なくて済みます。

気温が下がり始める10月以降の剪定には注意してください。気温が低いと生育が緩慢になり、剪定してもすぐに新芽が出ずに切り口から枯れる恐れがあるためです。

もし気温の下がる秋以降に剪定する場合は、最低温度が15℃以上をキープしてください。暖房を付けたり消したりする環境では、剪定を行わないようにしましょう。

かくいう私も、伸びすぎたフィカス・ウンベラータを12月に短く剪定して枯らした経験があります。新芽は出ずに、切り口から枯れ込んでいきました。

私のようにせっかくの観葉植物を枯らさないためにも、必ず5月~9月の暖かい時期に剪定するようにしましょう。

剪定前の事前準備

剪定前にできるだけフィカス・ベンガレンシスのエネルギーを強くしていた方がよいです。

剪定をして新芽を出させるにはエネルギーが必要です。フィカス・ベンガレンシスのエネルギーが弱いと芽数が少なかったり、最悪枯れてしまうこともあります。そうならないように以下の事前準備を行うようにしましょう。

  • 1ヶ月前くらいから外に出して日光に当てる
  • 肥料を与える

ただし、とても暗い場所からいきなり外に出したり、根っこが痛んでいる状態で強い肥料を与えると逆にダメージになってフィカス・ベンガレンシスのエネルギーが落ちることもあるので注意してください。

フィカス・ベンガレンシスの剪定方法

一部の枝のみ剪定を行うとフィカス・ベンガレンシスのエネルギーが剪定していない枝に集中し、剪定した枝にいかずに芽吹きが悪くなることがあります。

フィカス・ベンガレンシスの剪定時にはできるだけ一度に全体の枝を剪定するようにしましょう。

主幹を切り戻して枝分かれさせる「摘芯」

「室内で育てやすいようにフィカス・ベンガレンシスの高さを調節したい」「まっすぐ1本の幹で伸びているフィカス・ベンガレンシスを枝分かれさせたい」というときには、成長点を切る摘芯(てきしん)を行います。

成長点とは、植物の幹や根の先端にある細胞分裂が活発な箇所です。

フィカス・ベンガレンシスは主幹(一番太い幹)の先端の成長点に成長が集中して、上へ上へと伸びる性質があります。そのままだと側枝(主幹から生える枝)が育ちにくいですが、成長点を切り落とすと上への成長が止まるぶん、力が分散されて切り口の下から脇芽が伸びてくるのです。

摘芯をおこなうと切り口のすぐ下だけでなく、幹の途中の潜伏芽(せんぷくが)も成長を始めて、枝分かれした豊かな樹形のゴムの木に育ちます。

不要な枝を切って樹形を整える「透かし剪定」

透かし剪定は伸びて重なった枝や枯れた枝を切って、葉や枝に隙間を作る剪定方法です。日当たりや風通しを改善する効果があります。

次のような枝葉を優先的に切ってください。

  • 徒長(間延び)している枝
  • 内向きに伸びている枝
  • 枯れた枝葉
  • 重なっている枝葉
  • 黄色くなった古い葉

まずは勢いよく伸びて飛び出している枝を切ると、樹形を調節しやすいです。
その後、内向きの枝や交差した枝、傷んだ枝葉を間引いて、枝葉の重なりがなくなるようにしましょう。

不要な枝は、再び伸びてこないように付け根から切ることがポイントです。
逆に「ここはもっと伸ばしたい」という枝は、芽や節のすぐ上で切り詰めると成長が促されます。

剪定後のフィカス・ベンガレンシスは、幹の形を変えて曲げ仕立てにしてもオシャレですよね。針金で固定して好みの形に曲げてみるのも良いかもしれません。

フィカス・ベンガレンシスの剪定位置

フィカス・ベンガレンシスを剪定するときに気をつけたいのが、剪定位置です。

葉と葉の間の部分など中間を切るのではなく、葉や枝の付け根から切り取るようにしましょう。枝の真ん中を切ると木全体のバランスが悪くなります。

また葉や枝の付け根を気にせず剪定を行うと新芽が出づらくなり、樹形がしっかり整うまでに時間がかかるので注意してください。

また病気の予防のため、切り口は癒合剤でしっかりと保護しましょう。

よくあるトラブルと対処法

フィカス・ベンガレンシスを剪定した後に発生しがちなトラブルとその対処法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

剪定後に枝が出てこない

フィカス・ベンガレンシスの剪定後に枝が出ないのは、「日当たり不足」「温度不足」が考えられます。

剪定時期が適切にもかかわらず、新芽が出てこなければ、管理している場所が暗いのかもしれません。明るい場所に移動させてください。

室内の窓際だと、光の当たり方が偏るため、新芽が出てこない場合があります。定期的に、鉢を回して幹や枝に均等に光が当たるようにすると、バランスよく新芽が伸びてきます。

気温が下がる秋以降に剪定する場合は、温度不足によって枝が出てこない可能性があります。もし、冬に剪定する場合は、常に15~20℃程度の温度を維持できる環境にしてください。

剪定後にしっかりした枝を出したい方は、適切な剪定時期を守ることがとても重要です。

関連記事【必読】フィカス・ベンガレンシスの育て方【ナチュラルな雰囲気でお部屋に置くだけでオシャレな空間に!!】

剪定に失敗した時の対処法

フィカス・ベンガレンシスの剪定に失敗した時の対処法は、できるだけ日当たりのよい環境で育ててあげることが重要です。

剪定後の姿が大きい場合は短く剪定し直せばよいですが、短く剪定しすぎた場合は簡単に元の姿に戻せません。

新芽がきちんと出てくるように、日当たりのよい環境で温度や水やり、肥料に気を付けて育ててください。新芽が出てくれば、安心してフィカス・ベンガレンシスを育てることができます。

その後は、出てきた新芽をどのように伸ばして育てるのかを考えましょう。

まとめ:剪定をしてフィカス・ベンガレンシスの成長を守ろう!!

というわけで、【必見】フィカス・ベンガレンシスの剪定方法【剪定時期や剪定位置、剪定がなぜ必要なのかを徹底解説!!】を書いてきました。

この記事で解説した『フィカス・ベンガレンシスの剪定方法』を実践してもらうと、フィカス・ベンガレンシスの樹形をあなた好みの樹形に仕立てることが出来ます。

もう1度確認しましょう。

【なぜ剪定が必要なのか?】
1、綺麗な樹形を保つため
2、害虫の被害拡大を防ぐため
3、生育不良をリセットするため

【フィカス・ベンガレンシスの剪定時期】
1、剪定時期は5月~9月、気温の上がる時期であれば剪定の傷みも少なく済む
2、気温が下がり始める10月以降の剪定は行わないこと

【剪定前の事前準備】
1、剪定前にフィカス・ベンガレンシスのエネルギーを蓄えておくこと
2、1ヶ月前くらいから外で日光に当てながら、肥料を与えておくこと

【フィカス・ベンガレンシスの剪定方法】
1、枝分かれさせるなら、主幹を切り戻す「摘芯」
2、樹形を整えたいなら、不要な枝を落とす「透かし剪定」

【フィカス・ベンガレンシスの剪定位置】
1、葉と葉の間の部分など中間を切るのではなく、葉や枝の付け根から切り取る
2、葉や枝の付け根を気にせず剪定を行うと新芽が出づらくなる

【よくあるトラブルと対処法】
1、
剪定後に枝が出ない場合は、明るく暖かい場所で管理すること
2、剪定に失敗したら、とにかく明るい場所で新芽の生育を促すこと

以上がフィカス・ベンガレンシスの剪定に関するポイントになります。

基本的に注意することはフィカス・ベンガレンシスの剪定前の事前準備です。剪定をして新芽を出させるにはエネルギーが必要です。エネルギーが足りないと芽数が少なかったり、最悪枯れてしまうこともありますので注意してください。

ひとたびフィカス・ベンガレンシスの剪定を覚えてしまえば、翌年もフィカス・ベンガレンシスが立派に成長していく姿を見ることができますし、他の観葉植物にも活かすことができます。

フィカス・ベンガレンシスを剪定することはをガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。