【重要】水やりの基本をマスターせよ【植物が枯れてしまう原因は9割が水やりだった!!】

2024年3月13日
植物の葉っぱが黄色くなって、茎もブヨブヨになって枯れてしまった…. おそらく水やりが原因なんだろうけど、水やりの頻度や与える量が分からない。正しい水やりについて教えて。

今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
 

この記事では『植物の水やりの基本』ということで、植物に必要な正しい水やりの方法や水やりのコツなど解説していきます。

記事の内容を理解・実践してもらうと、植物に必要な水やりが分かるようになり、お花や植物を長い間楽しむことができるようになりますよ。
 

私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
 

最初にいっておくと、ガーデニングの世界では『水やり3年』と言われます。それほどに水やりはガーデニングの基本です。
一見すると簡単なような水やりですが、よくありがちな間違いは、丁寧に世話をしようとするあまり水を上げすぎてしまうことです。

土がしっかり乾いていないのに水を毎日あげてしまうと葉や根を傷めてしまいます。

水やりをしているのに、植物の具合がどうも良くないとお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。

Contents


なぜ水やりが必要なのか?

ところでみなさんは水やりが一体なぜ必要なのかご存知ですか?

もちろん答えは『植物が生きるために水が必要だから

ではどうして植物が生きるためには水が必要なのでしょう?

改めて答えようとすると上手く言えない。という方も多いかもしれません。

でもこの答え、実はみんな中学校で習っているはずなんですよ!

ちょっと思い出してみましょう。

植物の体は9割はでできている

まず何よりも、植物の体は80〜90%が水でできています。

人間は60%〜70%程度が水と言わていますから、人間よりも水分が占めている割合は高いわけです。

もうこの数字だけで植物にとって水がいかに重要なものか伝わってきますよね。

植物のエネルギーはが原料

また植物は日々『光合成』というものをして生きています。

光合成とは、植物が光を受けてデンプンなどの栄養分をつくるはたらきです。

この栄養分の原料となるのが二酸化炭素

つまり植物が栄養を作るためにも水が不可欠なのです。

体中を駆け巡っているのも水

さらに生きていくのに必要な栄養分を体の隅々まで運ぶためにも、水が必要です。

植物の体中を隈なく走っている「道管」と「師管」は人間の血管のようなもので、当然その中を巡っているのは血液ではなく、水が駆け巡っています。

道管と師管を通るのは栄養素が溶けた水溶液なので、植物にとって無くてはならない大切な水なのです。

水やりの基本

基本的な水やりは土の表面がしっかり乾いた時に鉢底から溢れるくらい水をたっぷりあげるのが上手な方法です。

よく言われている『何日おき』や『週に何回』というのは、あくまで目安です。環境や季節によって水やりのタイミングというのは変わってきます。

それでも水やりは『乾』と『湿』のメリハリがとても大切です。土が乾いたら、水をたっぷりあげる。この基本を押さえて習慣にすることが植物の水やりの成功のカギです。

それでは水やりの基本となる3つのポイントを見ていきましょう。

水やりは土の表面が乾いてから

土が乾いていないのに水を与え続けると、水浸しの状況が続いて根っこが呼吸出来なくなり、根腐れの原因となったり、根っこや株が生長せず生育不良の原因となります。

土の表面が湿っている状態で水やりをすると、根腐れの原因になります。根っこが窒息する状態を防ぐために、土の表面が乾くまで水やりはしないようにしましょう。

土の乾燥具合は、土の表面を見たり触って確認するのも良いですが、鉢を持ち上げてみても分かりやすいです。

土が乾くと鉢が軽くなります。水やり後にも鉢を持ち上げてみて、重さの違いを確認しておきましょう。

土の乾き具合は植物の吸水量、株の大きさや生育状況、季節、置き場所や用土の質・量によっても変わってきますので、何日おき等の目安ではなく、土が乾燥した時が目安になります。

鉢底から溢れるくらいにたっぷりと

次に大切なのが、水をあげるときは鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりとあげること。

根っこは鉢の中で鉢の側面や底に向かって伸びていきます。あげる水の量が少ないと、土の中に十分水が染み込まず、肝心の根っこまで水が届きません。

また、たっぷり水をあげることで土の中の水分や空気が新鮮なものに入れ替わり、栄養分の吸収も良くなります。

たっぷりと水をあげて土の中の空気が入れ替えないと、根っこに新鮮な空気が行き届かず光合成ができなくなります。

鉢植えの場合は、鉢の底から水が流れ出るまで水やりをしましょう。また、受け皿にたまった水はすぐに捨てて清潔な状態を保つようにしてください。

水やりは根元に

ジョウロやホースの先のノズルをシャワーにしている場合は注意が必要です。

水をたっぷりあげているつもりでも、こんもりと茂るような植物は葉に遮られ株元に水が届いていないことがあります。

花に水がかかると萎れてしまったり、葉に水がかかるとダメージを与えてしまう植物もあります。

水をあげる時は植物の上からではなく、花や枝を抑えて根元の土にたっぷりと水をあげるようにしましょう。

水やりのコツ

さて、水やりの3つの基本を踏まえた上で、水やりのコツについてお話します。

正直にお話しすると、かくいう私も水やりで失敗した経験があります。水の与え過ぎで植物の根腐れを引き起こしたことがあります。

しかし、失敗を繰り返していく中で、自分なりに水やりのコツというものが少しづつ分かるようになってきました。

ぜひ皆様にもその喜びを味わっていただきたいので、私の経験から大切だなと感じた3つのコツを書かせていただきます。

水やりの時間帯

ズバリ、水をあげるのに最適なタイミングは朝です。

なぜなら植物は太陽の光を浴びて光合成を行っていますが、光合成には水が不可欠です。

植物は葉から水分を蒸散させ、根から水を吸い上げます。そのため、植物が水を必要とする時間帯、つまり朝のうちに水をあげ、夜には土が乾いた状態になるのがベストなのです。

ただ、どうしても朝に時間が取れない場合は、夕方に水やりをしても問題はありません。

ただし、夜に水やりをすることはおすすめしません。夜に水やりをすると、葉は一晩中濡れたままになる可能性があり、病害虫が繁殖しやすくなるからです。

冬の水やりは日中に

冬の水やりは、気温の低い夜を避けて、日中のうちに行ってください。

夜に水やりを行うと土中の水が冷たすぎてしまったり、氷点下の場合は凍ったり霜が発生し、植物が凍えてしまいます。

特に寒い日は水をあげる時に人肌程度のぬるま湯をあげると根っこにも優しいです。

冬になっていくにつれ土がなかなか乾かなくなります。植物もお休み状態になり、気温も低くなるため水が乾きにくくなるのです。

春や秋の間隔で水やりを行うと過湿になってしまいますので、土が湿っている時は水やりはしなくても大丈夫です。

水やりを簡単にする裏ワザ

大きめの鉢に植え替えする

水やりをしてもすぐに土が乾いてしまうという場合は、植物に対して鉢が小さすぎたり、鉢の中で根っこがいっぱいになっている可能性もあります。

根が生長すると次第に鉢の中で根っこ同士がぶつかり、適切に育たなくなります。お水がうまく浸透しないため、株全体に栄養が行き届かなくなるからです。

そのため根っこがしっかりと成長できる大きめの鉢に植え替えることで水を吸収することができます。

健康に育つために根っこの環境を整えることで水やりの頻度にもゆとりが生まれます。

ウォータースペースを確保する

プランターや鉢植えの場合は、縁から2~3cmの所まで土を入れるようにしてください。土面より上の部分をウォータースペースと呼び、一時的に水を溜めるスペースとして確保します。


水が土に浸透していくには十数秒かかるものです。1つの鉢のウォータースペースに水をいっぱい溜めたら、水が浸透するまでは別の鉢に水やりをします。

水が浸透したら、再び水をウォータースペースに溜めます。それを鉢底から水が流れ出るまで繰り返すことで、水やりをする時間を随分と短縮することができます。

水やりチェッカーを使う

植物を枯らしてしまう要因の多くは水やりがほとんどです。そんな難しい水やりの管理をサポートしてくれるのが、水分計のサスティー(SUS-TEE)です。

このサスティーは視覚的に用土内の水分がわかり水やりタイミングを教えてくれるアイテムです。布の部分で水分を計測して水やりチェッカー部分を変色させます。

白色であれば乾燥している状態。反対に青色であれば湿っている状態といったようにチェッカー部分の色で土壌中の水分の有無をを教えてくれる有能なアイテムになります。

まとめ:水やりを覚えれば、あなたもガーデニングマスター!!

というわけで、【重要】水やりの基本をマスターせよ【植物が枯れてしまう原因は9割が水やりだった!!】を書いてきました。

この記事で解説した『植物の水やりの基本』を実践してもらうと、大切に育てている植物を枯らすことなく育てることができるようになりますよ。

もう1度確認しましょう。

【なぜ水やりが必要なのか?】
1、植物の体は9割はでできているから
2、植物のエネルギーは水が原料だから
3、体中を駆け巡っているのも水だから

【水やりの基本】
1、水やりは土の表面が乾いてから
2、鉢底から溢れるくらいにたっぷりと
3、水やりは根元に

【水やりのコツ】
1、水やりの時間帯
2、冬の水やりは日中に

【水やりを簡単にする裏ワザ】
1、大きめの鉢に植え替えする
2、ウォータースペースを確保する
3、水やりチェッカーを使う

以上が観葉植物の水やりに関するポイントになります。

どんな植物を育てていく上で欠かせないものが水やりです。

最初は水やりで苦労や失敗を経験するかもしれません。かくいう私も数え切れないくらい失敗してきました。

しかし、ひとたび水やりの基本を覚えてしまえば、翌年も植物が立派に成長していく姿を見た時は大変嬉しかったことを今でも覚えています。

水やりはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。