
室内で育てているフィカス・アルテシマの葉っぱが徐々に下を向いて黒くなってしまいました…冬でも室内で枯れないフィカス・アルテシマの管理方法について教えて。 |
今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
この記事では『フィカス・アルテシマの冬越し』ということで、フィカス・アルテシマの冬越しに必要な管理方法や条件、また元気がなくなってしまったフィカス・アルテシマを復活させる方法などフィカス・アルテシマの冬越しにまつわるエピソードなどを解説していきます。
記事の内容を理解・実践してもらうと、フィカス・アルテシマの冬越しに必要な知識や管理方法が分かるようになり、フィカス・アルテシマを冬でも枯らすことなく、お部屋のインテリアとして楽しむことが出来ます。
私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
最初にいっておくと、フィカス・アルテシマの冬越しを覚える上で一番大切なポイントは水やりです。基本的に冬に植物が枯れてしまう原因のほとんどが過剰な水やりによる根腐れが原因です。冬はフィカス・アルテシマにとって休眠期にあたるので、水を吸収することがあまり出来ません。
フィカス・アルテシマを来年も楽しむために正しい水やりや管理方法を実践し、成長をしっかり管理しましょう。
『フィカス・アルテシマを毎年冬に枯らしてしまう方』や『フィカス・アルテシマを復活させたいけど分からない』とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。
Contents
フィカス・アルテシマの特徴

光沢がある美しい斑入りの葉を持つフィカス・アルテシマは、カフェなどのインテリアとして利用されることも多く、とても人気の高い観葉植物のひとつです。
その魅力は樹形にもあり、幹の緩やかなカーブと鮮やかな葉色はインテリアのポイントになります。 アルテシマとはラテン語で『最も背が高い』という意味で、樹高は大きいもので20mになる事もあるそうです。
フィカス・アルテシマの冬越しについてお伝えする前に、フィカス・アルテシマの基礎知識や魅力についてご紹介します。
黄色の斑に縁取られた葉

ライトグリーンの葉に鮮やかな黄色の斑が入ったフィカス・アルテシマは、お部屋の中を一気に明るくしてくれるとても人気のある観葉植物です。
現在流通しているフィカス・アルテシマは葉に黄色の鮮やかな斑が入っているのが特徴ですが、実は本来のアルテシマには斑が入っておらず、光沢のあるグリーンの葉っぱです。斑入りの方はアルテシマ・バリエガタ(バリエガタは斑入りの意味)が本来の名前なのですが、斑入りの方が圧倒的に流通しており、こちらが定着しています。
代わりにグリーンのフィカス・アルテシマは「アルテシマの青」や「アルテシマのグリーン」と呼ばれることが多くなっています。生命力があり、縁起がいい植物とされているので、ギフトとしても人気があります。
フィカス・アルテシマは鮮やかな斑が特徴ですが、暗い場所に置いておくと斑がグリーンに変わっていき目立たなくなります。斑を鮮やかにするにはできるだけ明るい場所で管理してあげてください。
関連記事→【必読】フィカス・アルテシマの育て方【光沢がある美しい斑入りの葉がインテリアに大人気!!】
フィカス・アルテシマと花言葉

フィカス・アルテシマの花言葉は「永遠の幸せ」、「すこやか」です。ゴムの木の強い生命力からこの花言葉が付けられたそうです。
フィカス・アルテシマは見た目も鮮やかで丈夫で育てやすく、室内で育てるのに向いています。インテリア性も高く花言葉も素敵ですので、開店祝いや新築祝いなど、どんなお祝い事にも合う贈り物になります。
フィカス・アルテシマと風水

フィカス・アルテシマは丸い包み込むような形の葉を持つので、風水的には「金運」に効果があるとされています。
玄関や、部屋の入口から見て対角線上の角に置くとより一層の効果を期待できます。日当たりの良さや風通しの良さなどと合わせて、ぴったりの置き場所を探してみてください。
フィカス・アルテシマが枯れる原因

東南アジア原産のフィカス・アルテシマにとっては、日本の冬は気温も湿度も足りないため厳しい環境になります。
原産地の環境に近づけることができればよいのですが、室内で育てている場合ではなかなか難しいものです。フィカス・アルテシマが枯れることのないように日々観察をして、異変が起きていたら対策をとるようにしましょう。
過剰な水やりによる根腐れ

フィカス・アルテシマが冬に枯れる原因のほとんどが水やりです。季節を問わず1年中、同じ方法で水やりをしてしまっていると元気がなくなってしまう原因にもなります。
冬場のフィカス・アルテシマはあまり水を必要としないので、頻繁な水やりは鉢内の湿度を上げてしまい、根が腐ってしまう根腐れを引き起こしてしまいます。根腐れは最悪の場合枯れの原因になってしまいますので注意が必要です。
温度管理ができていない

東南アジア原産のフィカス・アルテシマは夏には強いですが、冬には弱いのが特徴です。
もし屋外で育てている場合は、気温が15℃を下回るくらいで室内に取り込んであげるようにしましょう。
暖かい場所で育てることは大切ですが、エアコンの暖気が直接フィカス・アルテシマにあたらないように気を付けて管理しましょう。また日光を当てるために窓辺に置いてあげているフィカス・アルテシマの葉が下を向く状態は、窓から入ってくる冷気によって元気がなくなっている恐れがありますので注意が必要です。
日照不足

寒さ対策のために置き場所を変えてあげる工夫は必要ですが、日光を確保することも忘れないようにしましょう。
フィカス・アルテシマも観葉植物なので成長のために光合成が必要です。日光が不足してしまっていると葉が下を向く状態が起きてしまいます。お住まいの地域によっては雪が降り続いてしまい、日光が出ないこともあるかもしれません。
室内管理の場合には育成ライトなどを使用して、昼と夜の切り替えをはっきりさせることでフィカス・アルテシマの体内時計を整えることができます。不安な場合はこのようなアイテムを使って規則正しい就眠運動を取り戻しましょう。
冬のフィカス・アルテシマの育て方

フィカス・アルテシマは冬を除いては、ぐんぐん成長してくれる観葉植物ですが、寒さには弱く冬は休眠する植物ですので冬の管理には少し注意が必要です。
フィカス・アルテシマを無事冬越しさせるために、寒い時期の育て方で気を付けるべき点について確認していきましょう。
フィカス・アルテシマの置き場所

冬であってもフィカス・アルテシマは成長のために光合成が必要です。日光が不足してしまっていると葉が下を向く状態が起きてしまいますので、昼間の日が出ている時間帯はなるべく日光があたる場所に移動しましょう。
日陰でも管理できますが、日が当たらない場所においてしまうと光合成をすることができずに貧弱な株となってしまい病気や病害虫にやられてしまう恐れがあります。気温と日照を意識してこまかく場所移動をしてあげましょう。
フィカス・アルテシマの水やり

一般的な観葉植物と同じく、フィカス・アルテシマを室内で冬越しさせる場合も水やりは控えめにしましょう。
冬の水やりは、必ず土が完全に乾いたのを確認してから行うようにしましょう。土が乾いたのを確認して2,3日後に鉢の底から水が流れ出るほど水やりをしたら、鉢に溜まった水は必ず捨てて過湿を防ぎます。
過剰な水やりは根腐れの原因となりますので、乾かし気味に管理することが特に気を付けるべき育て方のポイントです。水やりのタイミングが難しい場合には、簡単に水やりのタイミングを教えてくれる水やりチェッカーを使用すると便利です。
ただし、室内では葉が暖房で乾燥しやすいので、目安として週に2回ほど霧吹きなどで葉水を与えると良いでしょう。葉水を与えることでハダニ等の害虫も防ぐことができます。
関連記事→【重要】観葉植物の水やりの基本【室内で育てる場合の水やりの頻度やコツをマスターしよう!!】
フィカス・アルテシマの肥料

フィカス・アルテシマは冬の間は休眠期に入るので、基本的には肥料を与える必要はありません。
必要以上に与えたりすると逆に根の水分が奪われるなどして根が傷み、根腐れを起こしかねません。また、フィカス・アルテシマが根腐れの時に肥料をあげると逆効果になります。
フィカス・アルテシマの状態を把握し、肥料を正しく与えて根腐れを防ぐようにしましょう。
フィカス・アルテシマの上手な育て方のポイントは、活動期と休眠期で水やりや肥料の与え方のメリハリをつけることだと言われています。冬の間は水やりや肥料を控え、ゆっくり株を休ませて次の活動期に備えましょう。
関連記事→【検証】観葉植物の肥料の使い方【種類や使い方など状況ごとのおすすめな肥料をご紹介します】
フィカス・アルテシマの植え替え

鉢底の穴から根が飛び出してしまっているのであれば根詰まりを起こしてしまっている可能性があります。鉢の中で根が成長し密集してしまっているかもしれません。
そんな時に焦って植え替えをしてしまうとかえってフィカス・アルテシマにダメージを与えてしまう恐れがあります。
冬場という過酷な環境にさらされている時に植え替えをしてしまうと回復をすることができず枯れてしまう原因になってしまいますので、植え替えしたい気持ちをグッと堪えて暖かくなるのを待ちましょう。
関連記事→【解決】フィカス・アルテシマの植え替え方法【確実に大きくしたいなら〇〇することが重要!!】
冬のトラブルと対処法

冬に多いとされるフィカス・アルテシマのトラブルは、ほとんどの場合が根腐れによるものになります。フィカス・アルテシマの根腐れは過剰な水やりが原因です。
では根腐れとはどのようなサインが出て、どのように対処すればいいのかを解説していきます。
根腐れ

根腐れとは、植物の根が腐った状態のことです。根腐れは根の先端部分から徐々に腐っていき、放置すると、幹が株元から腐って枯れていきます。
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根本が柔らかい
根腐れの対処法は、鉢を入れ替えて土の環境を変えること。
傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。
根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意しましょう。
ハダニ

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
ハダニが発生すると以下の症状が起きます。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
ハダニの対処法はハダニに効果のある液体を噴霧すること。
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
まとめ:水やりに注意してフィカス・アルテシマを冬越しさせよう

というわけで、【重要】フィカス・アルテシマの冬越し【冬に枯れてしまう原因は9割が〇〇によるものだった!?】を書いてきました。
この記事で解説した『フィカス・アルテシマの冬越し』を実践してもらうと、フィカス・アルテシマを通年通して、室内で楽しむことができるようになりますよ。
もう1度確認しましょう。
【フィカス・アルテシマの特徴】
1、暗い場所に置くと斑がグリーンに変わっていき目立たなくなる
2、「永遠の幸せ」、「すこやか」という花言葉があり、祝い事の贈り物に最適
3、玄関や部屋の入口から見て対角線上の角に置くと「金運」に効果がある
【フィカス・アルテシマが枯れる原因】
1、過剰な水やりによる根腐れ
2、温度管理ができていない
3、室内管理による日照不足
【冬のフィカス・アルテシマの育て方】
1、昼間の日が出ている時間帯はなるべく日光があたる場所に置く
2、土が完全に乾いてから2~3日後に水を与える
3、乾燥を防ぐために葉水を行う
4、冬の間は肥料を与えない
5、冬の間は植え替えも行わない
【冬のトラブルと対処法】
1、水のやり過ぎによる根腐れに注意する
2、根腐れの対処法は、鉢を入れ替えて土の環境を変えること
3、乾燥によるハダニの発生に注意する
4、ハダニの対処法は、ハダニに効果のある液体を噴霧すること
以上がフィカス・アルテシマの冬越しに関するポイントになります。
フィカス・アルテシマを冬越しさせるで注意すべき点は水やりです。
基本的に冬にフィカス・アルテシマが枯れてしまう原因のほとんどが過剰な水やりによる根腐れが原因です。冬はフィカス・アルテシマにとって休眠期にあたるので、水を吸収することがあまり出来ません。季節に合わせて水やりの頻度を変えて根腐れを防ぎましょう。
ひとたびフィカス・アルテシマの冬越しを覚えてしまえば、翌年もフィカス・アルテシマが立派に成長していく姿を見ることができますし、他の観葉植物にも活かすことができます。
フィカス・アルテシマを育てることはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。