【必見】ラベンダーの育て方【プランターでも地植えでもお花を楽しむコツは〇〇に注意すること!!】

2024年6月18日
ラベンダーを育てていますが開花時期になってもお花が咲きません…ラベンダーのお花を咲かせる方法と来年以降もお花を咲かせる管理方法について教えて。

今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
 

この記事では『ラベンダーの育て方』ということで、ラベンダーのお花を咲かせる上で必要な育て方、また来年も綺麗なお花を咲かせるための管理方法もお伝えしていきます。

記事の内容を理解・実践してもらうと、ラベンダーのお花を確実に咲かせるために必要な必要な育て方や来年もお花を楽しむための管理方法が分かるようになり、ご自宅のラベンダーが素敵な香りとともに咲き誇ってくれるのにきっと役立ちます。

私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
 

最初にいっておくと、地植えでもプランターでもラベンダーのお花を一年中楽しむために注意すべき点は『高温多湿』です。

基本的にラベンダーは日当たりと風通しの良い場所を好むお花になります。しかし、日照が不十分だとそれだけで枯れてしまうことがあるほどです。

また気温が25℃を超える日が続くと、徒長の原因となり、短命になってしまいます。さらに梅雨時期のジメジメした高温多湿の環境も苦手です。

ラベンダーを育てる上で、いかに高温多湿の環境を避けるかということが、ラベンダーのお花を長くを楽しむ上で重要なポイントになります。

せっかくのラベンダーのお花を確実に咲かせるために、正しい管理方法を覚えておきましょう。

「ラベンダーのお花がなかなか咲かない」「ラベンダーがヒョロヒョロと伸びて元気がない」とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。

Contents


ラベンダーってどんな植物?

ラベンダーはシソ科の多年草のハーブで、花期は5月~7月です。香りが強く、古くからラベンダーのお花は、お風呂や衣類の香りづけに利用されてきました。ラベンダーは地中海沿岸が原産地であるため、高温多湿を嫌う性質を考えて手入れをすれば、毎年花を咲かせて楽しませてくれます。

ラベンダーの歴史

ラベンダーは、古代エジプト時代から使われていて、古代ローマから入浴や洗濯などに用いられていました。
ローマの兵士がイギリスにラベンダーを持ち込んだのがきっかけで、後の14世紀始め頃から修道院で多くのラベンダーが栽培され、治療効果のある薬用ハーブとして定着しました。

日本には江戸時代後期に輸入されましたが中々浸透せず、産業として発達したのは昭和50年頃。日本のラベンダーと言えばやはり北海道の富良野ですが、実は日本で最初のラベンダーの栽培・精油の採取を開始したのは伊豆だったという資料が残されています。

ハーブの女王

香りと見た目の美しさから「ハーブの女王」とも呼ばれているラベンダー。薬草としてはもちろん、放つ香りからもあらゆる効果・効能があります。

ラベンダーには優れた抗菌・殺菌作用があるため、ラベンダーティーを飲んだり、ラベンダー精油で普段から芳香浴をすると風邪予防に良いとされています。
また、皮脂の分泌バランスを整えたり皮膚細胞を活性化させる作用もあったりと、肌トラブルを防ぐ美肌の味方でもあります。

ラベンダーと言えば「リラックス」というイメージが定着していますが、それは精油に含まれる「酢酸リナリル」という成分が神経を鎮静させる効果があるからです。
この成分はラベンダーの品種によって含有量は様々で、スパイクラベンダーという品種にはこの酢酸リナリルが少なく、反対にユーカリ・ローズマリーなどに含まれるすっきりとした香り成分を含有しているため、リフレッシュ効果ももたらします。

ラベンダーの種類

ラベンダーの品種・種類にはいくつかの系統があり、品種によって香り方や耐暑性・耐寒性に違いが見られます。どんなラベンダーを育ててみたいのか、購入する前に確認しておきましょう。

イングリッシュラベンダー(アングスティフォリア系)

名前にイングリッシュとありますが、原産地はイギリスではありません。数多いラベンダーの種のなかでも特に香りが良いことで知られる、メジャーな品種です。

北海道で見ることができるのもこちらで、観賞用以外にも、ハーブやドライフラワー、ポプリ、香水など、さまざまな形で活用されています。マイナス15度までの耐寒性がありますが、日本の夏の高温多湿には弱く、北海道や東北などの寒冷地での栽培に適しています。

フレンチラベンダー(ストエカス系)

パイナップルを思わせる形をしたユニークな姿のラベンダーです。

小さな花が集まってできた花穂の先に、紫や白色の花びらのようなものが飛び出していますが、これは「苞葉(ほうよう)」と呼ばれ、花を守るために葉が変化したものです。

ラベンダーの中では寒暖に強く丈夫で、花色も紫のほか、ピンク、ブルー、白と豊富。寒さには弱いですが、反面、比較的暖かい地域でも耐えられるので、日本では栽培しやすい品種です。

レースラベンダー(プテロストエカス系)

葉に入った切れ込みがレースのように見えることから名づけられました。

観賞用に開発されたため、いわゆるラベンダーの香りはしません。その反面、ふっくらとした花穂と鮮やかな紫色が美しく、レースに似た葉とのバランスも優雅な品種です。

寒さが特に苦手なので、寒冷地での栽培にはあまり向きません。四季咲きのため、上手に育てると1年を通じて楽しむことができます。

スパイクラベンダー(スパイカ系)

地中海西側からポルトガルにかけて原産のラベンダーです。

花はやや灰色を帯びていて淡く、茎の先が複数に分かれて尖った穂のようにお花を付けます。開花時期も他のラベンダーより2ヶ月以上遅く、夏頃から初秋にかけてお花を咲かせます。

スパイクラベンダーには甘さを感じさせる「酢酸リナリル」という成分が含まれておらず、他のラベンダーと比べると男性的ですっきりとした強い芳香を持つため、防虫剤にもよく使用されています。

耐暑性が強く、日当たり・風通しの良い乾燥した場所を好む品種です。

ラバンディン系

香りの良いイングリッシュラベンダーと暑さに強いスパイクラベンダーを掛け合わせた交雑種。背が高くやや長めの花穂を持ち、耐暑性・耐寒性が強いのが特徴です。

ラベンダーのなかでは育てやすく、初心者のほか、関東以南の温かい地域にも向いています。ラバンディン系でも特に「グロッソ」という品種は大株で、香りも良いので人気があります。

ラベンダーの植え付け

ラベンダーの植え付けにはいくつかポイントがあります。育て方を間違えなければきれいなお花を咲かせてくれますので、しっかりと解説していきます。

植え付け

ラベンダーの植え付けに適した時期は、主に3~4月頃の春か初秋です。

特に関東以南の地域では、暑さが収まり冷え込みも始まっていない秋の早いうちに植え付け、しっかり根を張らせてから開花時期の春を迎えるようにしてください。イングリッシュラベンダーやラバンディン系の場合、春に植え付けると苦手な夏場にあまり生長できず、夏越しが難しくなるので秋に植え付けましょう。

またラベンダーは過湿を嫌うため、植え付けは晴れた日が続いているタイミングで行ってください。当日に雨が降っていたり、翌日に高確率で降雨があるとわかっているときは避けた方が無難です。

鉢植えの場合、大きすぎる鉢は加湿の原因となるので、5~6号サイズの鉢に1株を植えるようにします。水はけや通気性の向上のために鉢底石を敷くのを忘れないようにしましょう。その際、鉢の土は少々高めに盛って植え付けるようにしましょう。

庭植えの場合は、水はけを良くするため予め地中深くまで耕しておき、鉢植えと同様に土を高めに盛って高植えにしましょう。

関連記事【重要】ラベンダーの植え替え【植え替えの注意点と植え替え時期を徹底解説!!】

土づくり

多くの植物が弱酸性の土壌を好むのに対し、ラベンダーは弱アルカリ性を好みます。

それは、ラベンダーの原産地である地中海沿岸の土壌が、風化した石灰岩に含まれる炭酸カルシウムが溶け出した弱アルカリ性に近い土壌であることからも推測されます。実際、酸性の土壌では生育不良になってしまう恐れがあります。

鉢植えの場合は、市販されているラベンダー用培養土やハーブ用の土を使用するのがオススメです。

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地植えするのであれば、土壌改良をして水はけを良くしておきましょう。元の土に対して堆肥や腐葉土を2割、「パーライト」や小粒の「日向土」と呼ばれる軽石系を1割になるよう混ぜます。またラベンダーはアルカリ性の土を好みますが、日本の土は酸性寄りなので、苦土石灰などを加えて土壌を改良しましょう。

ラベンダーのお手入れ

ここからは、ラベンダーを定植した後の、日々のお手入れについてご紹介します。植物は手をかけた分だけ応えてくれるので、たくさんの花が咲いた時の喜びもひとしおです。

水やり

ラベンダーは地植えでもプランターでも過湿を嫌うお花です。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いて葉が柔らかく下がってきたタイミングで水やりを行いましょう。このときは鉢底から水が流れ出るほど、たっぷりと与えます。表面の土がまだ湿っているうちに水を与え続けていると、根腐れを起こして枯れてしまうこともあるため、必ず水やりの前に鉢土の状態をチェックする習慣をつけるのがコツです。

特に夏場は水が足りなさ過ぎても枯れてしまうため、水切れを起こさないように注意しましょう。

地植えの場合、植え付け直後から1週間ほどはまだ根が張り切っていない可能性があるので、土が完全に乾いているようなら水やりしてください。その後、きちんと根付いてからは雨に任せます。人為的に水やりをする必要はほぼありません。夏場の猛暑や晴天続きで土が乾燥しているときのみ、水を与えましょう。

どちらの場合も、水やりをする時間は朝がおすすめです。特に夏場は昼から午後にかけて高温になり、熱せられた水が根を傷めてしまうので、なるべく早朝に行うよう心がけてください。

関連記事【重要】水やりの基本をマスターせよ【植物が枯れてしまう原因は9割が水やりだった!!】

肥料

ラベンダーは肥料を与えすぎると弱ってしまうため、適量を与えることが大切です。春もしくは秋に植え付けや植え替えする場合は、土に緩効性肥料を混ぜ込みましょう。

追肥としては、成長期を迎える3~4月に1回と、開花を終えて再度成長する9月頃にもう1度、緩効性肥料を施します。肥料は草花用として市販されている一般的なもので問題ありません。

注意点としては、梅雨が始まる前には必ず肥料をストップすること。ラベンダーが苦手とする夏の時期に肥料が残っていると傷みやすくなるためです。同様に、寒さが厳しい冬の時期も施肥はNGです。

関連記事【重要】肥料の基本をマスターせよ【たくさんのお花を咲かせる肥料のポイント教えます】

置き場所

ラベンダーは地植えでもプランターでも、日当たりと風通しの良い場所を好むお花です。日照が不十分だとそれだけで枯れてしまうことがあるほど置き場所には注意が必要です。

一方で、高温多湿に弱いため、梅雨時期は雨の当たらない場所、夏は蒸れないように涼しい場所に移しましょう。

室内栽培では日当たりの良い窓辺がおすすめですが、開花期間中は最低気温が10℃以上になるように注意しましょう。日中は20℃以上を保つのが花持ちを良くする秘訣ですが、25℃を超える日が続くと、今度は徒長の原因となり、短命になってしまいます。

屋外栽培の場合は、夜間に霜に当たらない環境で管理しましょう。庭などに地植えする場合、日陰の状態が半日以上続く場所は避けてください。

また直射日光や夏に強い西日が当たる場所、湿気がこもる場所もNGです。冬場の日照が良く、夏場の日差しを遮る落葉樹の側などがオススメです。

ラベンダーを育てる際の注意点

ラベンダーは比較的育てやすい植物ですが、来年もお花を楽しむにはポイントがあります。ここではラベンダーを育てる上で注意すべき点についてお伝えします。

病害虫

ラベンダー自体に防虫効果があるため、あまり害虫の被害を受けません。ただし春先に害虫がつくことが稀にありますので、その際は対策を取ってください。

アブラムシ
新芽や茎などに多くつく代表的な害虫です。葉から栄養を吸って株を弱らせるほか、ウイルス病などの病気の原因になる場合もあります。アブラムシはすぐに増えてしまうので、見つけ次第取り除き、薬剤を散布して予防しましょう。

ハダニ
葉の裏側などに付く虫で、葉が掠れたような色に変色することで発覚する場合が多いです。ハダニは温度が高く乾燥した環境で発生するため、風通しの良い場所に置き、霧吹きなどで葉にこまめに水を与えて防ぎます。殺ダニ剤などの薬剤も有効です。

ラベンダーの剪定

ラベンダーを育てていくうえで、剪定は欠かせない作業です。春の開花時期が終わったら、株の蒸れを防ぐため、梅雨を迎える前に剪定しましょう。またお花の部分を切除することで種ができなくなるため、株にかかる負担を軽減することもできます。

花後の剪定を行うには、まず茎についている新芽を探し、その少し上をカットします。さらに枝の混雑した部分や、土や泥はねがつきやすい下の方の枝もカットしてしまいましょう。

花後ではなく、育てたラベンダーを切り花として飾りたい場合に剪定を行うこともあります。この場合は、お花が終盤になると花がらが落ちやすくなるため、開花してすぐに行うことをおすすめします。またドライフラワーにするのであれば、雨の日を避けてお天気が良い日に行ってください。

栽培を初めて2~3年ほど経つと、株が大きくなる一方で根元が木質化し、下の方に葉がなくなってくるため、メンテナンスとしての剪定が必要です。

この剪定を強剪定と呼びます。これを行わないと古いままの枝が残って新芽が付きくくなったり、枝が混みあって風通しが悪くなり、株が痛む原因になります。

強剪定を行うのに適した時期は、秋から春先頃です。花芽をカットしてしまわないように新芽がつく時期は避けましょう。花の咲いている茎を下へ辿っていくと新芽が見つかるので、この芽の上あたりでカットしましょう。古い枝や太すぎる枝なども間引いて剪定し、最後は鉢の大きさに合わせて、横から見たときにドーム型になるよう、枝の長さを全体的に整えていきます。

関連記事【重要】ラベンダーの剪定方法【剪定時期や剪定位置など、毎年お花を楽しむためのコツを解説!!】

夏越し・冬越し

ラベンダーを枯らしてしまうのは夏と冬が特に多く、夏越しと冬越しが重要なポイントになります。

夏場はどうしても株が弱りやすいので、ラベンダーが苦手とする過湿に注意しましょう。特に梅雨の時期は、鉢植えは雨が当たらない場所へ移動させてください。ただし水切れを起こすと枯れてしまうので、鉢土の表面がしっかり乾いたことを確認してから、鉢底から溢れるくらいたっぷりと水やりをするのを忘れないようにしましょう。

冬場に注意が必要なのは霜です。防霜には、市販のマルチング剤や敷き藁を使って土を覆うと良いでしょう。寒さに弱い品種は地植えにせず、予め鉢植えにしておき、冬のあいだは室内で管理してください。日照不足になりやすいので日当たりの良い窓際に置き、屋内でも気温の下がる夜は暖かい場所へ移動させるようにしましょう。

まとめ:高温多湿に注意してラベンダーのお花を楽しもう

というわけで【必見】ラベンダーの育て方【プランターでも地植えでもお花を楽しむコツは〇〇に注意すること!!】を書いてきました。

この記事で解説した『ラベンダーの育て方』を実践してもらうと、ラベンダーのお花をたくさん咲かせることができるようになりますよ。

もう1度確認しましょう。

【ラベンダーってどんな植物?】
1、シソ科の多年草のハーブで、開花時期は5月~7月
2、精油に含まれる「酢酸リナリル」という成分が神経を鎮静させる効果がある
3、
香りと見た目の美しさから「ハーブの女王」とも呼ばれている

【ラベンダーの植え付け】
1、植え付けに適した時期は、主に3~4月頃の春か初秋
2、イングリッシュラベンダーやラバンディン系の場合、夏越しが難しいので秋に植え付ける
3、ラベンダーは弱アルカリ性の土壌を好む

【ラベンダーのお手入れ】
1、土の表面が乾いて葉が柔らかく下がってきたタイミングで水やりを行う
2、成長期を迎える3~4月に1回と、開花を終えて再度成長する9月頃にもう1度、緩効性肥料を施す
3、夏に肥料が残っていると傷むため、梅雨が始まる前に肥料をストップする
4、日照不足に注意し、日当たりと風通しの良い場所で管理する
5、高温多湿に弱いため、雨の当たらない場所や風通しの良い場所で管理する

【ラベンダーを育てる際の注意点】
1、アブラムシは株を弱らせ、病気の原因になるので、見つけ次第取り除く
2、ハダニは温度が高く乾燥した環境で発生するため、風通しの良い場所で管理する
3、春の開花時期が終わったら、株の蒸れを防ぐため、梅雨を迎える前に剪定を行う
4、古い枝を残したままだと、枝が混み合い風通しが悪くなり、株が痛む原因になる
5、秋から春先頃に古い枝や太すぎる枝などを間引く強剪定を行う
6、梅雨の時期は、雨が当たらない場所へ移動させ蒸れを防ぐ
7、寒さに弱い品種は地植えにせず、鉢植えで冬は室内で管理する

以上がラベンダーの育て方に関するポイントになります。

地植えでもプランターでもラベンダーのお花を一年中楽しむために注意すべき点は『高温多湿』です。

基本的にラベンダーは日当たりと風通しの良い場所を好むお花になります。しかし、日照が不十分だとそれだけで枯れてしまうことがあるほどです。

また気温が25℃を超える日が続くと、徒長の原因となり、短命になってしまいます。さらに梅雨時期のジメジメした高温多湿の環境も苦手です。

基本的に注意することは高温多湿に注意し、冬をうまく乗り切ることで毎年ラベンダーのお花を楽しむことができます。

ひとたびラベンダーの育て方を覚えてしまえば、地植えでもプランターでもラベンダーのお花を確実に咲かせることができますし、他の植物にも活かすことができます。

ラベンダーを育てることはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術を身につけることができますので、がんばって身につけましょう。