室内でモンステラを育てているんだけど、大きくなりすぎて困っています…コンパクトにモンステラを育てる剪定方法や剪定時期、お手入れの方法について教えて。 |
今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
この記事では『モンステラの剪定方法』ということで、モンステラを小さく楽しむ上で必要な剪定方法や剪定時期、また切り戻した茎を使ってモンステラを増やす方法もお伝えしていきます。
記事の内容を理解・実践してもらうと、モンステラを小さく楽しむのに必要な切り戻し方法や管理方法が分かるようになり、お気に入りのモンステラがコンパクトな姿で、あなたのお部屋を明るく彩るのにきっと役立ちます。
私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
最初にいっておくと、モンステラを小さく楽しむ上で注意すべき点は『剪定』です。
モンステラは生命力が強く、剪定に失敗してもすぐに枝葉が伸びますので安心してチャレンジしてください。剪定を怠ると、モンステラのバランスが崩れ鉢ごと倒れてしまう恐れもあります。
さらに乾燥や強い直射日光で葉が枯れたり、霜で葉っぱが凍ってしまったりすることがあります。その際は、株全体が腐ってしまう前に傷んだ葉を茎から切り戻す必要があります。
せっかくのモンステラを小さく楽しむために、正しい剪定方法を覚えておきましょう。
「モンステラの大きさを少しでもコンパクトにしたい」「モンステラを剪定する時期が分からない」とお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。
Contents
モンステラってどんな植物?
モンステラはツヤのある大きな葉が特徴的な観葉植物です。
切れ込みの入った葉から光が差し込む様子が『希望の光を導く』とされ、モンステラの葉っぱのデザインは衣類やハワイアン雑貨でとても人気のあるモチーフです。
ワイルドな株姿
モンステラは中南米の熱帯地域などを原産とする、サトイモ科のつる性植物です。
名前はラテン語の「モンストラム」(「異常」や「怪物」の意味)にちなんだもので、切れ込みや穴の開いた独特な葉の見た目からこの名が付けられました。
特徴的な葉っぱの他にも、『気根』がモンステラの特徴です。モンステラは茎の途中からも根がひげのように垂れ下がり、この根が気根と呼ばれます。土から出ている気根はカットしても成長に影響はありませんが、気根の生えたワイルドな姿も熱帯の植物らしく人気があります。
モンステラと花言葉
モンステラの花言葉は「嬉しい便り」「壮大な計画」「深い関係」です。
葉の穴や切れ込みの隙間から太陽の光を通すことで、下にある葉に希望の光を届けているように見えることから「嬉しい便り」という花言葉が付けられました。
また、大きくなる葉の生命力と葉の切れ込みによる見通しの良さから「壮大な計画」という花言葉が生まれ、「深い関係」は深い緑色や葉に入る深い切れ込みが由来です。
いずれもその特徴的な葉の切れ込みが花言葉に由来しています。「嬉しい便り」は希望の光を運んでくれる意味として、新しい門出を迎える方への贈り物としても喜ばれます。
就職祝いや結婚祝い、新築祝いにモンステラを贈ってみてはいかがでしょうか。
モンステラと風水
モンステラは、「恋愛運」「家族運」「健康運」を上げる風水効果があるとされています。大きな丸みのある葉が人付き合いを円滑にして、恋愛運や家族運を上げてくれるのでしょう。
恋愛運を高めるためには寝室に、家族運を高めるためにはリビングに置くと効果的です。健康運を上げるためには、邪気が溜まりやすいトイレに置くとよいとされています。
モンステラの剪定が必要な時はいつ?
モンステラの管理にかかせないのが、『切り戻し剪定』です。切り戻し剪定とは観葉植物の葉や茎をカットするテクニックのことです。
園芸初心者の方は難しく思われるかもしれませんが、モンステラなら生命力が強く、切り戻し剪定に失敗してもすぐに枝葉が伸びますので安心してチャレンジしてください。
それでは、切り戻し剪定が必要な場面をご紹介します。
シルエットや大きさを整えたい時
飾りたいサイズにぴったりの大きさのモンステラを入手しても、モンステラはどんどん成長してしまいます。最初のサイズをキープするためには切り戻しをしましょう。
また、日差しの向きで片側に偏って伸びてしまった場合や葉が一部に密集して生えた場合も切り戻し剪定が便利です。
葉や茎が弱ってしまった時
頑丈なモンステラも、ひどい乾燥や強い直射日光で葉が枯れたり霜で葉っぱが凍ってしまったりすることがあります。その際は、株全体が腐ってしまう前に傷んだ葉を茎から切り戻してください。
さらに、日差し不足で茎が細く間延びしてしまった場合も、細くなり始めたところから思い切って切り戻した方が早く元気な姿に戻りオススメです。
関連記事→【人気】モンステラの育て方【室内でも元気に育てるコツは日当たりと水やりに注意するだけ!?】
モンステラを増やしたい時
鉢を増やしたいときは、モンステラを切り戻し剪定をしてカットした部分を新たに育てましょう。
鉢植えに加えて、室内インテリアで人気の水挿しを楽しむ場合も切り戻しで簡単に始められます。
なお、モンステラの気根は通常取り除いて問題ない部分ですが、株を増やす場合は気根も残しながら切り戻しすることになります。
モンステラの剪定に最適な時期は?
モンステラの成長期は5~9月頃の為、その間に切り戻し剪定すると新しい葉や根が生えやすくなります。
ベストシーズンは6月から7月初旬です。モンステラが最も元気な時期に切り戻し剪定をすれば早く新芽が出る上、湿度も高いので乾燥対策にもなります。
ただしモンステラはとても生命力の強い植物ですから、単に不要な部分を取り除くだけであれば成長期を気にせず行うことが可能です。特に傷んだ葉や茎を見つけたら時期に関係なくすぐにカットしてしまいましょう。
切り戻し剪定の際に注意すること
モンステラを剪定したときに断面から透明な汁が出ることがあります。これは「シュウ酸カルシウム」という毒物です。
皮膚についた場合は炎症やかぶれを起こす恐れがあるため、作業の際は手袋を使用するなどよく気をつけてください。
特に小さなお子さんやペットがいる場合には切り戻しの作業中だけでなく、日頃からモンステラを誤って折ったり口に入れたりしないよう注意して管理することが必要です。
モンステラの剪定の手順
モンステラの切り戻し剪定の注意点をチェックしたら、さっそく切り戻しの具体的な方法を見てみましょう。
剪定ばさみを用意する
切り戻し剪定の成功のカギを握る大事なアイテムがはさみです。
切れないはさみで無理に切ると、断面がつぶれて親株も切った茎も大きなダメージを受けてしまいます。特に太い茎を切り戻す場合は、できるだけ園芸用の剪定ばさみを使いましょう。
細い部分や葉っぱだけカットする際はよく切れる万能ばさみなどで代用できますが、いずれにせよ良く研いであり清潔なはさみであることを確認して切り戻してください。
カットする部分の見極め
考えながら剪定してモンステラがばらばらになってしまわないよう、はさみを入れる場所は事前に決めておきましょう。
ポイントは、成長点の位置を確認することです。モンステラの茎にあるコブのような節目を成長点と呼び、ここから新しい茎が生えてきます。
そのため、早く成長してほしければ成長点を残し、管理がしばらくできない時には成長点ごとカットするなど都合に合わせて位置を決めてください。何ヵ所か切り戻す場合は、マーカーなどで印をつけるとわかりやすいでしょう。
決めたポイントをカットする
剪定したい場所が決まったら、思い切ってカットしましょう。切れ味の悪いハサミ同様、ためらって切ると断面が傷んでしまいます。
毒性のある汁に触れないよう気をつけて、汁が出たらすぐに水で流せると安全です。
カットした茎を再利用する場合もすぐに水につけて管理した方が良いので、水場での作業をおすすめします。
また、切り戻しの際に気根も取り除いてしまって大丈夫ですが、切り戻した茎をまた育てたい場合は気根も残しておきましょう。
モンステラの増やし方
モンステラの切り戻しをご紹介しましたが、カットした茎が元気なら捨ててしまうのはもったいないですよね。
もし鉢を増やす余裕があれば、ぜひモンステラを増やしていろいろな場所に飾ってみませんか?
増やし方はいくつかありますが、代表的な方法を簡単にご紹介します。
挿し木で増やす方法
挿し木は、カットしたモンステラの茎を新しい土に固定し根付かせる方法です。根付くまで土を乾燥させないことがポイントです。
①鉢に土を用意する
観葉植物用の土か、培養土とバーミキュライトを混ぜた物がオススメです。室内に飾る場合は、ハイドロボールも衛生的で管理が簡単です。
②気根のついた茎を選んでカット
モンステラの茎には節があるので、新しく増やす方の茎の長さは3節分程度キープしてください。また、葉っぱも1~2枚着いている状態がベストです。
ただし、大きな葉の場合は水分が蒸発して乾燥してしまうため、葉っぱを半分にカットするといいでしょう。
③下から1~2節分を土に挿して固定する
土だけで倒れてしまう場合は、支柱も立て優しく固定してあげましょう。
④根が出るまで水をやる
日向に置けば、早くて1ヵ月程で根が張り、植え替えできる程度になります。新しい葉っぱが3~4枚生えてきた頃が目安です。それまでは、土が乾燥しないようこまめに水やりをしてください。難しい場合は、あらかじめ茎の根元を水に浸して絞った水苔でくるんでから植えると乾燥を防げます。
簡単にできる水挿し方法
カットした茎を、花瓶などの容器に水を張って挿すだけでOKです。
管理のポイントは、毎日水を替えることです。1~2ヵ月で根が生えたら、土に植え替えてください。
また、水挿しは発根の為の処置として使われますが、そのまま飾っておくのも涼しげで室内インテリアにおすすめです。2ヵ月程度は持ちますので、ボタニカルインテリアとして活用してみてください。
まとめ:切り戻し剪定でモンステラをコンパクトに楽しもう
というわけで、【必見】モンステラの剪定方法【インテリアに最適なモンステラを小さく楽しむコツは剪定時期にあり!?】を書いてきました。
この記事で解説した『モンステラの剪定方法』を実践してもらうと、モンステラをコンパクトに楽しむことができるようになりますよ。
もう1度確認しましょう。
【モンステラってどんな植物?】
1、中南米の熱帯地域などを原産とする、サトイモ科のつる性植物
2、「嬉しい便り」という花言葉があり、祝い事の贈り物に最適
3、大きな丸みのある葉が人付き合いを円滑にして、恋愛運や家族運を上げてくれる
【モンステラの剪定が必要な時はいつ?】
1、シルエットや大きさを整えたい時
2、葉や茎が弱ってしまった時
3、モンステラを増やしたい時
【モンステラの剪定に最適な時期は?】
1、モンステラの成長期は5〜9月頃の為、その間に切り戻しをすると新しい根が生えやすくなる
2、モンステラから出る汁は、皮膚についたら炎症やかぶれを起こす恐れがあるため注意が必要
【モンステラの剪定の手順】
1、茎へのダメージを防ぐため、切れ味の良い剪定ばさみを用意する
2、カットする部分を事前に考えておく
3、決めたポイントをカットする
【モンステラの増やし方】
1、挿し木で増やす場合はモンステラの茎が根付くまで土を乾燥させないことがポイント
2、観葉植物用の土か、培養土とバーミキュライトを混ぜた物がオススメ
3、大きな葉の場合は水分が蒸発して乾燥してしまうため、葉っぱを半分にカットする
4、日向で管理をしながら、1ヵ月程で根が張って植え替えができるようになる
以上がモンステラの切り戻し剪定に関するポイントになります。
基本的に注意することはモンステラの剪定時期です。
モンステラの成長期は5~9月頃の為、その間に切り戻し剪定すると新しい葉や根が生えやすくなります。ベストシーズンは6月から7月初旬です。モンステラが最も元気な時期に切り戻し剪定をすれば早く新芽が出る上、湿度も高いので乾燥対策にもなります。
ひとたびモンステラの切り戻し剪定を覚えてしまえば、モンステラをコンパクトに育てていくことができますし、他の観葉植物や樹木にも活かすことができます。
モンステラを育てることはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。