【重要】肥料の基本をマスターせよ【たくさんのお花を咲かせる肥料のポイント教えます】

2024年3月12日
ペチュニアのお花をたくさん咲かせて大きくしたいけど…. どうしたら大きく育てることが出来るのか分からない。お花を咲かせる正しい肥料の使い方や与える頻度について教えて。

今回はこういったお声に参考になる記事を用意しました。
 

この記事では『肥料の正しい使い方』ということで、お花を咲かせるために必要な正しい肥料の使い方や状況に応じたおすすめな肥料など解説していきます。

記事の内容を理解・実践してもらうと、お花が咲くために必要な肥料の使い方が分かるようになり、お花や植物を長い間楽しむことができるようになりますよ。
 

私は園芸歴10年ほど。
これまで100種類ほど植物を育ててきました。
 

最初にいっておくと、大切な植物のお花をたくさん咲かせるには、ほかの植物と同じく肥料は必須です。それほど肥料に関する知識を知ることはガーデニングの基本です。

一見すると肥料の使い方というのは簡単そうに見えますが、よくありがちな間違いは、植物を元気にしようとするあまり、肥料を間違ったタイミングで与えてしまい植物をダメにしてしまうということです。

そのような間違った肥料の使い方をしないためにも、肥料の使い方が分からなくてお困りの方は最後まで記事を読んでみてください。

Contents


なぜ肥料が必要なのか?

ところでみなさんは肥料が一体なぜ必要なのかご存知ですか?

答えは『植物が成長するための養分が不足するから

ではどうして植物が生きるためには肥料が必要なのでしょう?

そもそも、自然界に自生している植物は、落ち葉や動物・昆虫のフンなどが養分となり循環しているため、肥料を与えなくても元気に育ちます。

一方で、室内で育てる植物の場合、落ち葉は取り除かれてしまいますし、フンは悪臭や見た目の悪さに繋がるため、敬遠されることがほとんどです。

そのため、室内の植物はどうしても成長するために重要な養分が不足してしまいます。この不足する養分を補うために、肥料で栄養を与える必要があるのです。

植物に必要な3つの栄養素

植物に必要な栄養素はたくさんありますが、なかでも植物には必須といえる3つの栄養素が存在します。

この三要素はそれぞれの成分によって、植物への働きが異なるのが特徴です。肥料を購入する前に、押さえておきたい三要素をおさらいしておきましょう。

チッ素(N)

チッ素は「葉肥」といわれるほど、植物にとって大切な栄養素です。

たんぱく質を作り、葉緑素の元となったり、葉や茎を生長させたりします。

チッ素が不足すると、葉が変色したり、葉が落ちてしまったりと生育不良に陥ります。

リン酸(P)

「実肥」「花肥」といわれるリン酸は、花や実の生長に大きな役割を果たします。また、根の生長を助ける働きもあります。

リン酸が不足すると開花などに影響が出るほか、花や実の数が少なくなり、なんとなく貧弱な観葉植物になってしまいます。

カリ(K)

「根肥」といわれるカリは根っこだけでなく、茎、花や実など植物全体を丈夫に育てる栄養素です。

カリが不足すると、植物全体の抵抗力が弱まるため、根腐れなどが発生しやすくなり、病害虫の被害を受けやすくなります。

三要素が肥料にどれだけ含まれているかは、肥料のパッケージに書かれている数字で判断できます。

根が弱っているようならカリを多めに、葉が弱っているようならチッ素を多めにするなど、植物の状態に合わせて配合率を選びましょう。

ただし、肥料の成分はバランス良く与えるのが基本です。

葉が弱っているからといってチッ素ばかりを与えすぎず、成分バランスを良く確認しながら肥料を選んでください。

植物の肥料の種類

実際に肥料を選ぶとなると、種類や形状などわかりにくいポイントがたくさんありますよね。初心者では、植物に合った肥料を選ぶのが難しいはずです。

肥料選びで失敗しないように、肥料の種類やおすすめの形状を詳しく見ていきましょう。

有機肥料

油かすなどの植物性有機物と、骨粉・鶏ふんなど動物性の有機物を原料とした肥料です。

与えると土中の微生物によって分解され、ゆっくりと長い時間をかけて効果が現れます。主に土壌の改良などに有効です。

ただし、有機肥料はコバエなどが発生しやすく、においがあるものも多いので、植物に使う場合は注意が必要です。

化成肥料

生物に由来しない、さまざまな鉱物を分解して作った肥料が化成肥料です。

植物への効き方を細かくコントロールできたり、即効性があったり、長時間効き目が持続したりするなど、どのような植物に対しても使いやすい点が大きなメリットです。

ただし、一気にたくさん与えると過剰摂取となり、肥料焼けを起こす可能性が高くなります。肥料焼けが心配な方は、植物の様子を見ながら少しずつ与えてください。

汚れにくく、においも少ないことからコバエなども発生しにくく、室内で育てる植物に向いています。

植物の肥料の形状とタイプ

実際に肥料を選ぶとなると、種類や形状などわかりにくいポイントがたくさんありますよね。初心者では、植物に合った肥料を選ぶのが難しいはずです。

どのような形状の肥料を選ぶかで、植物への効き方を調節できます。

これからご紹介する形状を参考に、植物の症状に適したタイプの肥料を選びましょう。

元肥(もとごえ)

元肥とは植物を植え付けたり、植え替えたりする前に土に与える肥料のことです。土の持っている養分を補う役割があり、緩効性のゆっくり長く効くタイプの肥料が使われます。

細粒やタブレットなど大きさも豊富で、手軽に使える形状が多いのも魅力です。小さい植物から大きな植物まで、幅広い植物に使えます。

置き肥

置き肥とは、その名の通り土の表面近くに置く肥料です。

追肥の一種で植物の植え付け時などに与えます。水やりのたびに少しずつ溶け出す緩効性のある固形肥料が一般的です。

置き肥をする場合、根っこに直接触れないように注意しましょう。

液肥

液肥とは、液体肥料のことです。

固形タイプと比べてすばやく効くため、植物が弱っているときに追肥として使ったり、肥料切れのタイミングで与えたりすると良いでしょう。

市販の液肥を水で希釈して使用するのが一般的です。液体なので、根からすぐに栄養を吸収できるのが最大の特徴です。速効性に優れている半面、持続性はありません。

液肥には水に薄めて使う原液タイプと、そのまま使えるストレートタイプのものがあります。まだ肥料を使ったことがない初心者の方には、手軽に使えるストレートタイプがおすすめです。

正しい肥料の使い方

肥料はただ与えれば良いというものではありません。

与えるタイミングや量を間違えてしまっては、逆に植物を枯らしてしまうかもしれません。

大切な植物を守るためにも、肥料の正しい与え方をマスターしましょう。

元肥のやり方とタイミング

植物の植え付けや植え替えのタイミングで行うのが「元肥」です。

初期生育を助けるために、なるべく長く効果が持続する緩効性の肥料が適しています。

元肥は植物を植え付ける前に、あらかじめ土に混ぜ込んでおくのが正しい与え方です。肥料で根が傷まないように、根が直接当たらない場所に混ぜてください。

追肥のやり方とタイミング

植物の生育期は大量の栄養を必要とします。このとき、元肥の栄養素だけでは足りなくなるため、生育期を向かえるタイミングで追肥を与えましょう。

生育期は植物の種類によって異なります。たとえば、ペチュニアであれば4月~11月、テーブルヤシは3月~10月が生育期です。

追肥は液体・固形どちらのタイプでもかまいません。パッケージに記載されている量を与えて、生育を促すようにしましょう。

生育期を過ぎて休眠期になると、養分を吸収しなくなります。そのため、休眠期には栄養の過剰摂取をしないよう追肥は行わないようにしましょう。

肥料を使う時の注意点

肥料はただ与えれば良いというものではありません。肥料は植物を元気にする要です。

ただし、使い方を間違えると、植物が弱ったり、枯れたりすることもあります。肥料が植物の生長にきちんと役立つように、肥料を与える際に注意する点をピックアップしてみました。

肥料の与えすぎは禁物

いくら元気に育てたいからといって、肥料の与えすぎは禁物です。

肥料を与えすぎると、土の中の肥料濃度が高くなり、根から栄養を吸収できなくなるばかりか、根の水分を奪われてしまい、植物を枯らしてしまいます。

肥料を与える際は、必ず規定量を守るよう心がけましょう。

また、冬の休眠期に肥料を与えると、肥料焼けを起こして枯れてしまうので、肥料は与えないでください。

追肥のタイミングに注意

植え替え直後の追肥は避けましょう。植え替え直後は、どうしても根が傷んでいます。

そこに肥料を与えると、肥料焼けを起こして植物が枯れてしまいます。

植え替えたあとは2週間ほどそっと休ませて、その後、液肥などで栄養補給してあげましょう。

植物の特性を知ること

すべての植物が肥料を必要とするわけではありません。

例えば、サボテンなどはあまり肥料を必要としません。大切なのは、適正量を守って使用すること。

育てている植物がどれだけ肥料を必要とするのか、しないのか。しっかりとチェックしてから肥料を与えましょう。

まとめ:大切な植物に肥料で元気を与えましょう!!

というわけで、【重要】肥料の基本をマスターせよ【たくさんのお花を咲かせる肥料のポイント教えます】を書いてきました。

この記事で解説した『植物の肥料の使い方』を実践してもらうと、大切に育てている観葉植物を枯らすことなく元気に育てることができるようになりますよ。

もう1度確認しましょう。

【なぜ肥料が必要なのか?】
1、植物が成長するための養分が不足するから

【植物に必要な3つの栄養素】
1、チッ素‥葉緑素の元となったり、葉や茎を生長させる
2、リン酸‥花や実を生長させる
3、カリ‥根が丈夫になったり、病害や寒さへの抵抗力をつけたりする

【植物の肥料の種類】
1、有機肥料‥動物性の有機物を原料とした肥料
2、化成肥料‥さまざまな鉱物を分解して作った肥料

【植物の肥料の形状とタイプ】
1、元肥‥植物を植え付けたり、植え替えたりする前に与える肥料のこと
2、置き肥‥土の表面に置く肥料のことで、水やりのたびに少しずつ溶け出す
3、液肥‥液体の肥料のことで、根っこからすぐに栄養を吸収できる

【正しい肥料の使い方】
1、元肥はなるべく長く効果が持続する緩効性の肥料が適してい
2、元肥の栄養素だけでは足りなくなるため、生育期を向かえるタイミングで追肥を与える
3、休眠期には栄養の過剰摂取をしないよう追肥は行わないようにする

【肥料を使う時の注意点】
1、肥料の与えすぎは、根っこから栄養を吸収できなくなり、植物が枯れる原因になる
2、植え替え直後の追肥は根っこを痛める原因になる
3、肥料を与える前にしっかり事前のチェックをする

以上が観葉植物の肥料の使い方に関するポイントになります。

どんな植物も元気に育てていく上で欠かせないものが肥料です。

最初は植物の肥料の使い方で苦労や失敗を経験するかもしれません。かくいう私も数え切れないくらい失敗してきました。

しかし、ひとたび植物の肥料の使い方を覚えてしまえば、翌年も植物が元気に成長していく姿を見た時は大変嬉しかったことを今でも覚えています。

肥料全般の知識を得ることはガーデニングに携わっていく上で、植物を今以上に輝かせることができる大事な技術なので、がんばって身につけましょう。